2話は謎めいた行動をするキャラクターのエラン・ケレスとプロスぺラを中心にキャラの思惑・行動原理などを深掘りします
エラン・ケレス
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スレッタに近づく理由
エラン・ケレスがスレッタに興味を持って近づきます
© 創通・サンライズ・MBS
僕は、人を好きになったりしない絶対に(byエラン・ケレス)
(仮説)エラン・ケレスはガンダムのパイロットとしてのスレッタに興味を持った
エラン・ケレスの搭乗機としてガンダム・ファラクトが紹介されている
(仮説)エラン・ケレス自身がガンダムに興味があり、搭乗したいと願っていた
意志と表象としての世界
エラン・ケレスが読んでいた本は「意志と表象としての世界」という哲学書です
「意志と表象としての世界」を読むエラン・ケレス
© 創通・サンライズ・MBS
「意志と表象としての世界」の序文と本論に分けて考察してみましょう。
序文
まず序文の一部を引用します
まがいものではないほんものの仕事は、それを産み出す能力のない連中がともに結束して擡頭をはばむことがなければ、もっとたやすくこの世に場所を得られることであろう。
世の中のためになるはずのものが、息の根をとめられないまでも 、世に出るのを妨害され遅らされることが従来も少なくなかったのはこうした事情のせいである。
「意志と表象としての世界」序文より
【『機動戦士ガンダム 水星の魔女』に置き換え】
『まがいものではないほんものの仕事』=GUNDの研究
『それを産み出す能力のない連中がともに結束』=カテドラル
『擡頭をはばむ』=ヴァナディース機関を壊滅してガンダムを禁止する
『世の中のためになるはずのもの』=ガンダム
エラン・ケレスはガンダムを世に出したいのか?
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表象とは何か?
「意志と表象としての世界」の主張は、分かり易く言うと”(人にとって)世界は意志と表象で出来ている”と言う事です
表象
一般に例えられるのはブルーレイディスク、ブルーレイレコーダー、再生される映像の関係です。
- 物の実体は丸いディスクの信号
- 人々が認識するのは再生される映像
- 物を認識に変換するのがブルーレイレコーダー
このうち、表象というのは”再生される映像”のことを指します。人が物を認識する機能がブルーレイレコーダーです。
そうです。人は得た知識・経験によって、物を変換して認識します。客体ですね。表象は客体です。そして意志(will)は物の実体を指します。
例えば、同じGUND(ガンド)技術でも、人の命を助ける医療技術・福祉工学という「表象」がある反面、GUNDフォーマット(ガンドフォーマット)として軍事転用されれば人の命を危険にするという「表象」がある。
確かに現時点では不明な部分が多いですね。プロスぺラとデリング・レンブランの論争の所でもう一度考察してみましょう。
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プロスぺラ
ガンダムで仮面と言えば
怪しい女性、シン・セー開発公社CEOのプロスぺラが登場しました
© 創通・サンライズ・MBS
彼女は果たして誰か!?その正体は!
でもガンダムで仮面といえば・・・
たくさんいますが、ガンダムシリーズの仮面キャラの特徴は以下でしょうか
- 重要なポジションであることが多い(と言っても半分くらい)
- エンディングの声優クレジットで誰かはバレる(視聴者に隠す意図なし)
シン・セー開発公社
もう一つ、プロスぺラ=エルノラ・サマヤを考える根拠としてはシン・セー開発公社の事業内容紹介があります。
© 創通・サンライズ・MBS
意訳:シン・セー開発公社の事業はモビルスーツと医療機器の統合オペレーションシステムの開発である
デリング・レンブランとの論争
審問会でデリング・レンブランとプロスぺラの論争がありました
デリング・レンブランとプロスぺラの論争の論点
水星の環境は過酷。ドローン技術を応用できれば、人の身体を危険に身を晒すことなく採掘事業が出来る
人を殺傷する兵器は、人の意志によって動かすべきだ。人が躊躇い、覚悟を決め、その罪・責任を感じてこそ、歯止めが効く
ガンダムは自我を持っています。それはドローンやガンダムが自らの意志で殺戮をしてしまう。或いは、人が兵器を使って殺害をするハードルが下がってしまう危険が伴うというのがデリング・レンブランの主張です
プロローグではGUND(ガンド)は義肢などの福祉工学や医療技術として人の命を助けるものでした。実際、エルノラ・サマヤは「この技術のお陰で私は生きていられる」と語っています
GUND(ガンド)が人の命を助けるという一つの表象
これがGUNDフォーマット(ガンドフォーマット)として軍事転用されると一転して搭乗者の心身に莫大な負担を強いる技術となります。
GUNDフォーマット(ガンドフォーマット)が人の心身に異常をきたすという一つの表象
こうしてGUND(ガンド)という一つの実体(will)は、二つの表象を見せる事があります
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テンペスト
それにしてもキャラのネーミングが、シェークスピアの『テンペスト』と同じです
復讐を意図する人物:プロスペラ
プロスぺラに従う妖精:エアリアル
(似ている点1)プロスペラは復讐の為、娘と王子を結婚させようとする
(似ている点2)『テンペスト』では母娘は島に逃れますが、「水星の魔女」では、それが水星に置き換わっています。
因みに『テンペスト』ではプロスペラはエアリアルの説得に応じますが。
プロスぺラの狙いは何か?
プロスぺラがエルノラ・サマヤだとすると、目的は復讐です。その手段としては以下の3点が考えられます
- デリング・レンブラン個人への復讐
- ガンダムを世に出す事による復讐
- カテドラルを崩壊させる事による復讐
①は娘を奪う事でしょうか。単純に個人への復讐ならヴィム・ジェタークがやろうとしたように暗殺でいいわけですから。②と③の為に今回の騒ぎを仕組んだと考えるのがストレートな解釈だと思われます。
ベネリットグループ内でも、エアリアルの技術に興味を示す、御三家のジェターク社とペイル社。保守的なグラスレー社で意見が割れる
モビルスーツはベネリットグループの独占事業ではなく、競合他社が存在する
如何にも怪しいペイル社
<ペイル社の怪しい点>
- プロローグの段階では登場していない
- CEOも擁立しているパイロットもガンダムに興味を示す
- エラン・ケレスの搭乗機がガンダムである
オックス・アース・コーポレーション社と何か繋がりがあるのか?
ヴィム・ジェタークに持ちかけた事
そうですね。それは3パターン考えられると思います
(パターン1)エアリアルの技術提供による競争力強化
(パターン2)再度の決闘による名誉挽回
(パターン3)デリング暗殺計画を知られていて脅迫された
パターン3は、よもやよもやの大穴でしょうか
ヴィム・ジェタークは、『テンペスト』の王弟のように、デリング・レンブランになり替わろうとする野心を利用される位置づけか。
デリング・レンブランはなぜ決闘に応じたのか
ミオリネの作戦勝ち・・・。
デリングはミオリネに対して、「力の無いものは、力のあるものに従わなければならない」と言って言う事をきかせようとしました。
力のない者は黙って従うのがこの世界のルールだ
それに対して、ミオリネが持ち込んだのが「決闘で白黒つける」という誰の目にも力のある無しが分るシンプルなルール。
どちらが力があるか、神聖な決闘で決めなさいよ
この後、デリングの決定に対する異論も噴出(プロスぺラの計略か?)。デリングは自分の権力の正統性を示す必要に追い込まれた
独裁者が自分の権力の正統性(力が有るものに力が無いものが従う)を否定する事ができない、その論理の矛盾をついたミオリネの作戦勝ち
ダリルバルデ
© 創通・サンライズ・MBS
Cパートで登場したダリルバルデは、プロスぺラからジェターク社に提供された機体か?
- パーメットリンク構築
- 意思決定拡張AI、接続完了
- 戦闘空間ネットワークの展開確認