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平家物語

【考察】アニメ「平家物語」第3話 ネタバレ感想 

忠ならんと欲すれば孝ならず、孝ならんと欲すれば忠ならず。
私の進退はここに谷(きわ)まりました。

清盛の瞳に映る重盛

オペレーター
オペレーター
テレビアニメ「平家物語」第3話「鹿ヶ谷の陰謀」の考察です。

3話の範囲は、2話の終わり、徳子の入内(1171年)から、約6年後の徳子の懐妊祈願が厳島神社で行われるシーンから「鹿ヶ谷の陰謀(ししがたにのいんぼう)」(1177年)で、冒頭の重盛のセリフが出るまでです。このセリフは戦前は超有名でした。

円城寺
円城寺
全体的に”「平家物語」を知っている事”前提で、ストーリーが展開されますので、補足しながら考察、レビューしますね

 

厳島神社

富と武力の象徴

オペレーター
オペレーター
重盛は、厳島神社を見ながら、第1話の清盛の言葉を思い出します。

(清盛)『武力と富』このどちらをも手にした平家はさらに栄華を極めるであろう

円城寺
円城寺
厳島神社がある種、平家の栄華の象徴になっているんですね
ひとみん
ひとみん
秋の宮島だ!
円城寺
円城寺
ひとみん、「安芸の宮島」ですよ

※厳島の通称が宮島です

ドロシー
ドロシー
でも清盛って、やっている事が藤原氏のコピーよね。天皇に娘を嫁がせて、生まれた子供を天皇にして、天皇のお爺ちゃんになろうって事でしょ?
円城寺
円城寺
武士階層に対する希望が無かったですね
風雅
風雅
武士って元々農民ですから、ある種の革命だったわけですけど、社会的には、支配階級を変えようとしなかったですね。この辺り、武家の失望をかった要因かもしれませんね。

平宗盛

ひとみん
ひとみん
重盛の子供たち、1話の時は、チビタンだったのに少年になっている
円城寺
円城寺
立派に舞ったり、演奏したりしてましたね
ドロシー
ドロシー
それに水を差すのが宗盛

(宗盛)されど、武士が武芸で無く、美しさを称えられるのはどうかと思いますがな

円城寺
円城寺
びわは宗盛にあからさまな不満を抱きますね

(びわ)宗盛いやな感じだの
(維盛)お、ああ。宗盛殿はおじい様のご次男であられるが、時子様のご長男だから、父上の事が少し鬱陶しいのかもしれないね

オペレーター
オペレーター
この辺りは1話、2話で触れた重盛の地位の不安定さですね
風雅
風雅
重盛の子供たちは、兄弟仲良さげでいい感じですね

維盛・資盛・清経・びわ

円城寺
円城寺
でも、3人の未来を視ないように、びわは、右目を閉じてから、3人に歩み寄るんですよね。この辺の演出は繊細ですね

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徳子の悲哀

変わらない「びわ」

庭先でびわが、琵琶を演奏しているところに徳子が訪れる。元気そうな徳子を見て喜ぶびわ。

(徳子)びわも変わり無さそう。不思議なくらい・・・

円城寺
円城寺
そうですね。重盛の子供たちが成長しているのに対して、びわのビジュアルが、全く変わらないですね

成長しない事に何か秘密がある?

徳子は重盛に用があったが会えず、後白河法皇の訪問に備えて、重盛に逢えないまま帰宅するという

ドロシー
ドロシー
それと、この徳子とびわのシーンは、1話と同じ構図・服装でデジャブみたいね

 

資盛の恋心

オペレーター
オペレーター
そこに資盛が現れて、帰る徳子への同行を望みます

資盛は、徳子の女御「建礼門院右京大夫(エンディングクレジットに沿ってこのキャラ名で統一します)」に恋心を抱いているのであった。

ドロシー
ドロシー
資盛は、好きな人に合う為に、わざわざ着替えるのね。思春期の健気さよね。

資盛が着替えの為に、場面から退場した後、不在になって中心が左にズレた分、カメラが左にパンして、徳子とびわに視線を誘導して、徳子が資盛の恋心に関する内緒話をびわにするシーンが手の込んだ演出。

徳子・びわ

ひとみん
ひとみん
びわカワイイ
円城寺
円城寺
シリアスで悲劇一辺倒じゃなく、演出が繊細な、こういうほのぼのしたコミカルなシーンが散りばめられているので、楽しいですね

 

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滋子亡き影響

徳子、建礼門院右京大夫、資盛、びわの4人の会話な中で、滋子が亡くなっている事が語られる。

ひとみん
ひとみん
ナレーションも無しで退場!
円城寺
円城寺
割と重大な事なんですけど、危うく聞き逃しそうになりましたね

ここで覇気を無くしている高倉天皇が登場し、小督局に逢うため(後白河法皇を避けるため)に出掛ける。

ひとみん
ひとみん
高倉天皇、2話からすごく変わった!
ドロシー
ドロシー
自信と気力を失くしているって感じよね

2話の時点では、

(後白河法皇)滋子~。あ奴、元服が決まってから本当に生意気になりおって~
(平滋子)あの位、はっきり物が言える方が頼もしいではありませんか

と言う評価を受けていたが、その面影なし。事実上の後見人である滋子を失くし、支えてくれるモノが無くなった不安定さが滲み出る。

オペレーター
オペレーター
高倉天皇は後白河法皇から逃げるように、小督局に逢いに出かけます
ひとみん
ひとみん
でも資盛はいい奴
円城寺
円城寺
資盛は自分が道化を演じる事で、沈んだ空気を和らげるんですよね。徳子もびわも呆れてましたけど、有難い存在ですよね

徳子は感情を面に出さないが、後白河法皇と資盛が歌う今様の歌の内容、女御の建礼門院右京大夫の表情やクロスカッティングされる高倉天皇と小督局のシーンなどで、寂しい思いをする徳子の悲哀が表現される。

<資盛たちが歌った歌>
恋ひ恋ひて邂逅に逢ひて寝たる夜の夢は如何見る
さしさしきしとたくとこそみれ
(解釈)
恋しくて恋しくて、長い間、恋焦がれた愛しいあなたと逢えた夜は、二人でどんな夢を見れるのでしょう。
きっと二人で腕を交し、きしっと音がする位抱きしめ合ってこそ見れるのでしょう

ドロシー
ドロシー
いやあ、これ正に高倉天皇と小督局の行為そのものじゃん。徳子、辛いわ~
円城寺
円城寺
徳子の精神を切り刻むような残酷な描写ですね。資盛も歌う歌を選ばないと、まだまだですね
ひとみん
ひとみん
でも、この後、資盛は、建礼門院右京大夫と恋仲になるんでしょ
風雅
風雅
建礼門院右京大夫も、有名な歌人なんですよね

※因みに、小督局を高倉天皇に引き合わせたのは徳子だと言われている

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陰謀の予兆

白山事件

オペレーター
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その頃、重盛は白山事件の対応に忙殺されていました
ひとみん
ひとみん
加賀の国でおきた騒動が京にまで影響したの?
オペレーター
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師経が焼き討ちした寺が、白山と言う寺社連合の末寺で、その白山の総本山が延暦寺でした

白山とは
白山信仰に基づく寺社の連合組織です。七宮(七つの神社)と八つの寺で構成されていました。延暦寺は親分格で総本山?でした。

延暦寺側は、師経だけでなく、兄の師高についても処分を求めた。師高・師経の兄弟は、後白河法皇の側近である西光の息子であり、院側に拒絶されると、延暦寺の大衆たちは、神輿を奉じて内裏へ押し寄せる。そして、重盛に内裏を護る為の出陣命令が下る。

ドロシー
ドロシー
ここの戦闘シーンはモノクロをベースにして、見た目の過激さを抑えているけど、平家側は赤、延暦寺側は神輿の鳳凰のみ金色をそれぞれ入れてアクセントにしてる。

この当時の価値観で、神輿が特別であることの意と、武家のイメージとして、血色の赤が用いられたか。重盛は配下の武士たちに神輿を射る事のないように指示するが乱戦の中で、命令は守られなかった。

延暦寺攻撃計画

オペレーター
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この後、鹿ヶ谷の陰謀まで話が飛びますので、その間の経緯を確認しましょう。重盛の郎党が神輿を射た事で、院側が妥協を余儀なくさせられます

<院側が延暦寺の要求を受け入れる>

  • 神輿を射た重盛の郎党たちの投獄
  • 師高を流罪にする
オペレーター
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しかし、この後、後白河法皇側が反撃に出ます

<院と延暦寺の全面対決>

  • 後白河法皇、5月4日に天台座主明雲の逮捕を検非違使に命じる

これは西光の讒奏があったという説もある

  • 護送中の明雲を延暦寺の大衆が奪還。延暦寺に連れ帰る
オペレーター
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護送の警備兵は殆ど抵抗しなかったと言われています

延暦寺によって院宣が公然と覆される

  • 後白河法皇、平家に延暦寺追討を命じる

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ちなみにこの間、「太郎焼亡」と呼ばれる安元の大火事が発生する

この火事で重盛の屋敷も焼ける

鹿ケ谷の陰謀

陰謀発覚

オペレーター
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このタイミングで、後白河法皇と院側近による、平家転覆の謀略が発覚します

鹿ヶ谷の陰謀については、酒席の戯言を、清盛が延暦寺攻撃を回避するために大袈裟に取り上げたでっちあげ説から、後白河法皇が目の上のタンコブの延暦寺と平家を嚙合わせて漁夫の利を狙ったという説まで色々あります。

円城寺
円城寺
後の、織田信長や足利義教の延暦寺攻撃を知ると、清盛が延暦寺攻撃を忌避するのを突飛に思うかもしれませんが、この時代は今より、神仏に対する恐れが強かったんですね

清盛は院側近の西光、藤原成親などを捕らえる

オペレーター
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因みに藤原成親は、妹が重盛の妻で、重盛の義兄にあたります

清盛と重盛

院側近捕縛、法皇捕縛準備の報を受けた重盛は兵を集めて、清盛の元に向います

焼失した後の庭か。重盛が出た後、荒涼とする庭にびわは何を見るのか

残った、維盛は不安を口にする

(維盛)私は、怖い。もう、今までのような日々は終わったのだ。きっと変わる。全てが変わってしまう。

平和だった頃の3兄弟

オペレーター
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びわは、駆け出し重盛に縋ります

(びわ)重盛!重盛、一緒に帰ろう!
(重盛)今はダメだ
(びわ)だったら一緒に行く!
(重盛)ダメだ
(びわ)ダメじゃない!
(重盛)余計な事をするのではないよ。
(びわ)おとうもそう言った・・・言って・・・

円城寺
円城寺
重盛もびわを振り切れないんですね

重盛は清盛を諭そうとするが、清盛は聴く耳を持たない。重盛は武力に訴えてでも留めると説得します

御簾が分かつ父と息子

(重盛)しかしながら、今私が法皇様に忠を尽くせば親の恩に背く事になります。
忠ならんと欲すれば孝ならず、孝ならんと欲すれば忠ならず。私の進退はここに谷(きわ)まりました。父上、ここを動かれるのならば、私の首刎ねてからにして下さい!

円城寺
円城寺
平家物語の中で、重盛のもっとも有名なシーンですね

重盛、最大の見せ場

ひとみん
ひとみん
重盛の臨終シーン4話「無文の沙汰」はこちら!
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