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平家物語

【考察】アニメ「平家物語」4話 ネタバレ感想 

すまぬな。そなたを巻き込んでしまった。滅びゆく平家の一族に。

重盛の最期
オペレーター
オペレーター
テレビアニメ「平家物語」第4話「無文の沙汰」の考察です。今回は、徳子の懐妊、出産から、平重盛の最期までが描かれました
ひとみん
ひとみん
サブタイトルにある、”無文”ってなあに?
円城寺
円城寺
文様が無い、無地って事ですよ。一般的には無地の着物を指しますが、この場合は無文の太刀(=葬儀などに使用する太刀)を指しますね

徳子の懐妊と「御霊」

鹿ケ谷の後処理

徳子は、懐妊したが体調が優れない。見舞いに来た、重盛は、徳子の周りで、鹿ケ谷の陰謀で処分された面々の怨霊を視る

オペレーター
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鹿ケ谷の陰謀の首謀者たちの処分内容について、語られました

西光   : 処刑
藤原成親 : 流罪(流刑地にて絶命)
俊寛   : 鬼界ヶ島に流刑
藤原成経 : 鬼界ヶ島に流刑
平康頼  : 鬼界ヶ島に流刑

後白河法皇
:多くの側近を失い、今様を編むのに耽る

密告した多田行綱については、触れられず

ひとみん
ひとみん
後白河法皇は、『梁塵秘抄』を編纂してたのかな?
オペレーター
オペレーター
重盛は、亡くなったものの供養と、流罪になったものの赦免を清盛に進言します

清盛は、徳子の安産祈願の為、渋々、俊寛以外の赦免に応じる

呪術廻戦的思考

円城寺
円城寺
この時代は、こうした怨霊が信じられていたのですね
風雅
風雅
今でも、怨霊を怖がる人は多いですが、貴族や朝廷では、常識のように怨霊の存在が信じられていました。所謂、”祟り”ですね。これを御霊(ごりょう)信仰といいます

疫病や飢饉、天変地異なども怨霊の仕業と考えられていた

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ひとみん
ひとみん
呪術廻戦の世界観だ!
円城寺
円城寺
呪術廻戦などで採用されている、呪いが、影響を与えるという考え方は、この辺りが起源なんですね

資盛の恋路

オペレーター
オペレーター
ヘビーな話だけでなく、コミカルな話題として資盛の恋バナがありました
ひとみん
ひとみん
資盛とびわのやりとり、特に表情がオモシロイ!

オモシロイ顔芸合戦はこれ以外にも!

円城寺
円城寺
お相手の女性が、建礼門院右京大夫から、「伊子(建礼門院右京大夫)」に変わってましたね。まあ、建礼門院右京大夫だと呼びづらいですからね

3話の時は、建礼門院右京大夫と呼称するとしましたが、作中で4話から、「伊子(建礼門院右京大夫)」に変わったのでここからその呼び名に準じます。

ドロシー
ドロシー
まあでも、最初からそうして欲しかったわね
ひとみん
ひとみん
資盛の恋敵ってどんな人?
オペレーター
オペレーター
藤原隆信ですね
ひとみん
ひとみん
スゴイ人!
円城寺
円城寺
位負けしては、ダメですね

(後の)安徳天皇誕生

維盛の家族

オペレーター
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びわが、維盛一家を訪ねるシーンがありました

維盛一家

(びわ)維盛、御父(おとう)だの。それに比べて資盛は。

円城寺
円城寺
維盛、立派にお父さんしてましたね。あんなにひ弱かったのに

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ドロシー
ドロシー
ああ、でも結末を知っているだけに、こういうほのぼのシーンを見ると胸がキュッとするわ

徳子、出産

オペレーター
オペレーター
徳子が無事、男子を出産しました

(清盛)次の帝はこの子であるぞ。これで平家は益々栄えるぞ

清盛の言葉を聴きながら不安を覚える徳子

円城寺
円城寺
徳子の肌が少し赤味を帯びていますが、これは夕日が差している演出ですね。最初は、清盛と同じような肌の色合いですが、明るい色から変化して時間の経過と場面の切り替えが示唆されます
風雅
風雅
このエピソードは色を使った演出が随所に見られますね

夕方に時間が進み、徳子がたずねてきたびわと歓談するシーンに切り替わる

(徳子)この子の未来が貴方に視える?お願い、教えて
(びわ)視えぬ

円城寺
円城寺
この時、実はびわには、海に溺れる未来が見えていたんですね
ドロシー
ドロシー
徳子は、1話でびわと初対面の時に、男の格好をしているのを見て、「その方がいいかもしれない。女なんて・・・」って言いかけてたけど、男でも所詮は双六のコマにされることに気づいたのね

男女関係なしに双六の駒にされる

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「辻風(つじかぜ)」と「熊野参詣(さんけい)」

盛子逝去

オペレーター
オペレーター
平盛子が逝去しました

松殿基房の兄、近衛基実と結婚していた平盛子

(重盛)まだ二十四だと言うのに。九つで嫁ぎ、その2年後には夫を亡くしさぞや寂しい事であったろうな
(徳子)だったら、どうして他の嫁ぎ先を探してやらなかったの?

藤原家の財産を横取りした神罰が下った、と噂される

重盛の失脚

「治承の辻風(つじかぜ)」が起こり、甚大な被害が出る

竜巻のようなものが視える

荒れた街を牛車で移動する重盛とびわ

ここで、重盛から失脚している事が語られます

(重盛)もう私にも何も出来ぬ。鹿ケ谷の件に加わった藤原成親殿は妻の兄上で、維盛の舅。その事で私の立場は無くなった

オペレーター
オペレーター
このブログでも1話の考察から、重盛の地位の不安定さを話題にしてきましたが、ここにきて、平家では、完全に失脚している事が語られました
円城寺
円城寺
重盛は、自分に出来ることは神仏に祈る事だけと、熊野参詣に出掛けます

熊野参詣

オペレーター
オペレーター
祈願する重盛の背中から青白い炎を出て消えました
円城寺
円城寺
ここ原作では、「燈籠の火のやうなる物」とあるのですが、青白い、魂を模したような炎になってましたね
ドロシー
ドロシー
祈願の内容も少し変えてきた感じ
風雅
風雅
シンプルで分かり易い内容にした印象ですね
円城寺
円城寺
そうするとこの事を重盛に言わなかった理由(=原作では恐れて)もまた、原作とは違いますかね

(重盛)どうした?
(維盛)少し腹がへって参りました、とびわが。
(びわ)何!?
(重盛)それは悪い事をした。そろそろ参ろうか。

びわを黙らせる維盛。哀愁漂うシーンだが、悲劇一辺倒にならないように、びわの表情が愛らしい

 

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法皇の見舞い

オペレーター
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熊野参詣から帰った重盛は病に倒れ、後白河法皇が見舞いに訪れます

精気が抜けた表情の重盛に

(後白河法皇)頼む。生きてくれ。

オペレーター
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この後、沈んだ表情の後白河法皇に対して、再び資盛が唄いを持ち掛ける

遊びをせんとや生れけむ
戯れせんとや生れけん
遊ぶ子供の声聞けば
わが身さへこそゆるがるれ

風雅
風雅
子供たちの声を聴いて、精気を取り戻してくれってことですかね
ドロシー
ドロシー
でも資盛エライわ。弟を法皇に覚えてもらえるようにちゃんと紹介してる
円城寺
円城寺
そうですよね。後白河法皇もノリがいいですよね。今回は、後白河法皇の顔芸が多才でしたね

これ以外にびわにウインクしたり、多才な顔芸を魅せる後白河法皇

重盛の最期

無文の太刀

オペレーター
オペレーター
重盛は、平家が滅ぶ予知夢をみます
ドロシー
ドロシー
原作の平家物語では、重盛に予知能力が有るということになっているのですね
ひとみん
ひとみん
夢の意味がよく分からなかった。なぜいきなり春日大明神なの?

藤原氏の祖神及び始祖である天児屋命は通称、春日大明神と呼ばれます。

ひとみん
ひとみん
つまり藤原氏の財産を平家がかすめ取ろうとしたから?!
ドロシー
ドロシー
解釈はそれぞれよね
オペレーター
オペレーター
翌朝、重盛は維盛に『無文の太刀』を譲ります
ひとみん
ひとみん
ここでタイトル回収!
円城寺
円城寺
自分は清盛の葬儀まで持ちそうもないから、託すって事でしたね

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重盛、息を引き取る

オペレーター
オペレーター
そして遂にびわと重盛に別れの時が訪れます

臨終間際の重盛に駆けよるびわ

(重盛)すまぬな。そなたを巻き込んでしまった。滅びゆく平家の一族に。弾いておくれ

琵琶を弾くびわ

円城寺
円城寺
あの視えている灯りは重盛の魂ですかね

涙を流すびわ

 

(びわ)こんなことしか出来ぬ。びわには何も出来ぬ。視えていても何も出来ぬ

オペレーター
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そして遂に重盛が息を引き取ります
円城寺
円城寺
ここのシーンは本当に息を引き取るって感じでしたね
ドロシー
ドロシー
一度吸って、静かに吐き出すのよね

重盛に縋るびわ

霊視を引き継ぐ

オペレーター
オペレーター
しかし、ここでびわの左目が、重盛の霊視の眼になります

(びわ)びわは、重盛の眼をもろうたのか

円城寺
円城寺
これでお亡くなりになった方も、作品に登場するようになるのですかね
風雅
風雅
う~ん。その辺りはまだ分からないですけど、可能性はありますね

重盛の死の影響

円城寺
円城寺
重盛の死は平家にどのような影響を与えたでしょうか?

重盛は清盛が武力で勢力を伸ばしていた時代の優秀な家臣団を引き継いでいました。重盛を慕っている者も多く、死んだからと言って、引き剥がす事も出来ず、これらの優秀な家臣団は維盛が引き継ぐことになります。

風雅
風雅
このあと、平家の命運を決める大きな合戦の総大将に維盛がなるのは、維盛に手柄を立てさせる必要もあった、と解釈されています。もちろん、それもあったでしょうが、平家の中でも優秀な家臣団が小松一門(重盛の一門)にいた事も理由としてはあったのではと推察しています
ドロシー
ドロシー
つまり軍人としては頼りない維盛が総大将になるという辛い展開になるわけね

 

ひとみん
ひとみん
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【考察】アニメ「平家物語」5話 「橋合戦」ネタバレ感想レビュー テレビアニメ「平家物語」第5話「橋合戦」の考察です。今回は、平家物語の四巻部分、重盛亡き状況から治承三年の政変、安徳天皇の即位、以仁王の挙兵、三井寺(園城寺)炎上までが描かれました。相変わらず盛りだくさんなので、補足しながらレビューしますね。それから、今回は、注目のイケメン?平重衡が登場します!...

 

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