南都炎上
都還り
元々、比叡山延暦寺が、「都を京都に戻せ」と要求したのに、戻ったら戻ったで、今度は南都が難癖を付ける
奈良坂・般若寺の戦い
省略されていますが、南都の狼藉を鎮めようと、まずは学問所・勧学院の別当藤原忠成が興福寺に派遣されますが、元結いを切ると脅されて追い返されます。次いで、右衛門督の藤原親雅が派遣されますが同じように追い返されます。業を煮やした清盛は瀬尾兼康を派遣します。
無防備・無抵抗なのを良い事に、瀬尾兼康の家来を60人余り、首を切り、猿池のほとりに並べました。
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南都側は7000人の僧兵が、「奈良坂」と「般若寺」の2か所に砦を築き、迎え撃つ
後から見ると、平重衡は平家のエース的存在。一の谷合戦で源義経に敗れるまで、連戦連勝でした。しかし、地の利を得ている僧兵たちを鎧袖一触することは難しく、「奈良坂」と「般若寺」の砦を墜とすのに一日かかります。そして夜に。
奈良炎上

(資盛)兄上、今日は母上のご機嫌伺いに参ったのです。暗い顔をなさらぬよう。それに我らがここで何を話そうと南都は元にもどりませぬ
都では法皇や上皇が「悪僧を滅ぼすためとはいえ、伽藍を焼討ちする事は正当化できない」という空気が支配的になり、正月も各種行事が自粛になり、寂しいものとなる。
寂しく正月を過ごすびわ、清経、敦盛
高倉上皇崩御
徳子、清盛に反抗

(平時子)上皇様が崩御なされた後の貴方の身の振り方なのですけどね。後白河法皇の後宮に入ってはどうかと。
(平清盛)安徳天皇はまだ幼い。朝廷にしっかりした後ろ盾があった方が安心だろう?この話進めても良いな
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(平徳子)もし、無理にでもとおっしゃるのなら・・・出家します

ここで、徳子がびわと話すシーンに切り替わる。徳子の横顔でトランジションするが、切り替わる前の横顔は瞳が揺れ動くが、切り替わった後の横顔は、穏やかになる。
清盛の最期
各地の反乱
木曾義仲の挙兵が伝えられる。その後、敦盛が河内でも、九州でも、熊野でも、と話す。
河内:武蔵権守入道義基、石川群判官代義兼。兵数300騎
九州:緒方維義
熊野:熊野の別当湛増
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しかし、清盛危篤の報で出兵は中止になる
熱病と二位殿の夢
平清盛の体は火のようでした。清盛が寝ている場所に近づいた者は、熱さに耐えられませんでした。清盛はただ、「あつい、あつい」とうわごとを口にするばかり。水で清盛を冷まそうとしましたが、水がほとばしって飛び散ってしまいました。
猛火が燃える車。前後には、牛の顔をしたような者や、馬の顔をしたよう者がついている。車の前には、「無」という文字だけが記された黒金の札が打ち付けてある。

(閻魔の使い)清盛入道を迎えにあがりました。あの方は、寺を焼き大仏を焼き、その為、今炎に焼かれております。この後は、無間地獄の底に沈まれる事でしょう。
清盛の遺言
(清盛)ワシの骨と灰は福原の浜に。現世の望みは残さず達した。ただ、ただ頼朝の首を観なかった事だけが心残り。ワシが死んだ後は、お堂も塔もいらぬ。供養もするな。すぐに討っ手を送り頼朝の首をはね、ワシの墓の前に掛けよ。徳子は・・・まだヘソをまげておるのかの・・。
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源頼朝の和睦提案を受けていたら?
頼朝は時間を稼ぎたかった
(和睦案の骨子)平治の乱以前のように日本を東西に分けて、東は源氏、西は平家で分割統治する。
<頼朝が動けない理由>
- 坂東武者にとっては所領と一族が大事で遠征を望まない御家人の対処が必要。
- 北関東を中心に平家寄りの勢力があり、迂闊に動けない
- 木曽義仲や武田信義など同族のライバルが頼朝にとって代わる事を狙っていた
- 奥州藤原氏の動向も不気味で関東を開けられない
IF 平家と頼朝が和睦した場合
史実では飢饉もあり平家は結局数年動けなかった。その間に頼朝は、上総広常の粛清で関東の御家人を掌握して、木曽義仲に屈服を強いるなど、東国の支配を万全にしたあと西進したが、和睦しても同じ展開になったと推察される。
平家として最良の策は?
泥中の蓮
びわ、平家を追い出される
(維盛)教えよ!父上が亡くなり、おじい様も亡くなった!これから平家はどうなるのだ!我らはどうなっていくのだ!申せ!包み隠さず申してみろ!
(資盛)兄上!屋敷に戻ってお休みください
(維盛)知りたいのだ。北も東も西もみな源氏についたではないか。父上はいない。おじい様もいない。これから一体どうすれば・・・。
(資盛)そんな風だから、水鳥の羽音で逃げ出すのです。未来が見えたって、きっと何も出来ません、兄上は。
維盛はハッとして、びわに詫びを言った後、屋敷を去ります。

(びわ)解っておる。資盛の事は、ようよう分かっておる

泥の中でも咲く花に
幽閉が解かれた後白河法皇と平徳子の会話が描かれます
(平徳子)望まぬ運命が不幸とは限りませぬ。望みすぎて不幸になった者たちを多く見てまいりました。得た物の代わりに何を失ったのかもわからず、ずっと欲に振り回され。わたくしは泥の中でも咲く花に成りとうございます
女人五つの障りあり 無垢の浄土は疎けれど 蓮花し濁りに開くれば 龍女も仏に成りにけり
悟りをひらいたような平徳子
(大意)女は五障を持っている。浄土は遠いけれど,蓮華が泥の中で美しい花を咲かせるように竜女も仏となった。
”五つの障り”は、梵天王,帝釈,魔王,転輪聖王,仏に成れない、という意味です。

(後白河法皇)しかしのう。そなたはもう無間の泥の中に引きずり込まれておるのだ

平滋子の心得
「女はただ心から、ともかくもなるべき物なり。親の思ひ掟て、人のもてなすにもよらじ。我心をつつしみて、身を思ひくたさねば、おのづから身に過ぐる幸ひもある物ぞ」(たまきはる)
(超意)女性は心がけ次第。親や周囲のせいにせずに、自分の考えをしっかり持って行動することが大切です。自分を大事にして、且つ自己中心的にならず、慎み深くしていれば、そのうち幸せになれる
