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氷菓

アニメを越えた【漫画 氷菓】53話<コミックス13巻> 感想レビュー 「ふたりの距離の概算」編

オペレーター
オペレーター
名作アニメ「氷菓」のキャラクターを元にした(キャラクター原案にした)マンガ「氷菓」13巻に収録されている、五十三話「ふたりの距離の概算」編 『入部受付はこちら②』をレビューします。新キャラの大日向友子が登場します
円城寺
円城寺
原作者の米澤穂信は、「満願」にて、早川書房『ミステリが読みたい!』、文藝春秋『週刊文春ミステリーベスト10』、宝島社『このミステリーがすごい!』のミステリーランキングにおいて1位を獲得、史上初めて3冠を達成。しかも翌年も「王とサーカス」にて3冠を獲得と、大変評価の高いミステリ作家です。前回52話『入部受付はこちら①』のレビューはこちらです
アニメを越えた【漫画 氷菓】52話<コミックス13巻> 感想レビュー 「ふたりの距離の概算」編 https://web-ace.jp/shonenace/contents/14/ 新入生歓迎★部活説明会 ...

千反田えるの挑戦

不甲斐なし奉太郎

【あらすじ①】

折木奉太郎は、製菓研究会のテーブルが大きいので千反田えるが違和感を感じたと推理する。しかし、千反田えるは、わざわざ大型テーブルを割り当ててもらいながら、「そこにカボチャが置いている」のが不自然だと反論する。折木奉太郎は、可能性の一つとして、大型テーブルが余っていたから、と仮説を立てるが、展示物が多くもっとテーブルを使用する部活が小型のテーブルで我慢させられている現状からあり得ない、と自ら否定する。二つ目の可能性として裏工作で大型テーブルを獲得した、と仮説を立てるが、そこまでして手に入れた大型テーブルにカボチャを置くのは理屈に合わないとこの説も自ら否定する。最後に、卓上コンロを使用する為に大型テーブルの割り当てを申請したと持論を言うが、千反田えるにコンロは使われていない、と反論されてしまう。奉太郎は、これから使うのだ、と自説に拘るが、千反田えるは、今後もコンロは使われない、と自信満々に反論する。

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テーブルに拘り過ぎた奉太郎

ひとみん
ひとみん
奉太郎不甲斐ない
風雅
風雅
ちょっとテーブルに拘り過ぎましたかね。そこに目が奪われて「なぜカボチャを置いているのか」が後付けになってしまってる感がありますね
円城寺
円城寺
先入観は怖いですよね。奉太郎は、それが正解だと思い込んで逆算で答えを出そうとして沼に嵌った感じですね

【千反田えるが感じた違和感に対する、奉太郎の推理】

違和感の正体

製菓研究会のテーブルが大型テーブルであること

<千反田えるの新たな疑問>

→なぜ製菓研究会に大型のテーブルが割り当てられたのか?

「大型のテーブルが割り当てられた理由」

奉太郎の推理

(1)大型テーブルが余っていた 

→ 展示物の多い部活が小さいテーブルで我慢している

(2)製菓研究会が裏工作をして割り当てられた

→ そこまでして手に入れた大型テーブルにカボチャを置くのは矛盾する

(3)コンロを置く為に申請した

→ コンロは使われていない

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新1年生「大日向友子」登場

やりかけたことは

【あらすじ②】

「製菓研究会は、これからもコンロを使う予定はない」と自信満々に言う千反田えるに気圧され、もう一度、観察し直す奉太郎。奉太郎は、千反田えるについて、「五感は優れているが、洞察力が優れていると思った事はほとんどない」、などと失礼な事を思いながら、製菓研究会のテーブルには茶葉も紅茶を淹れる道具も無い事に気づく。予め別の場所で紅茶を淹れて魔法瓶に移したもので、これからもあのテーブルで紅茶を淹れる予定はないのだと理解した。コンロとやかんもカボチャと同じくただの飾りだった。振り出しに戻った、古典部コンビに声をかける1年生女生徒がいた。女生徒は、大日向と名乗った。顔に見覚えのある奉太郎。同じ中学の出身だった。勧誘の方に話を持って行こうとする千反田えるだが、女生徒は、「私の友達がよく言うんですけど、やりかけた事は終わらせるべきだって」と言って、カボチャの話に割り込んできた。

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ぐうの音もでない奉太郎

オペレーター
オペレーター
奉太郎がえるにやり込められました
ドロシー
ドロシー
愚者のエンドロール以来かな。あの入須冬実に鼻の下延ばしていいように利用された時以来かな
風雅
風雅
別に「鼻の下」延ばしたわけではないと思いますけど
円城寺
円城寺
え~。「君は特別よ」とか言われて舞い上がって、判断力が鈍ったんでしょ。しかも、えるの洞察力が優れていると思った事ない、とか失礼ですよね

先入観からコンロは、紅茶を淹れるためのものと思い込んでいた奉太郎は、結局間違ったアンサーを導き出していました。千反田えるに指摘されて、初めて推理の間違いに気づきます。

私の友達が

オペレーター
オペレーター
「ふたりの距離の概算」編の主人公、大日向友子がここで登場しました
氷菓マ13-4

出典:米澤穂信(原作)・タスクオーナ(作画)・西屋太志(キャラクター原案)〈角川コミックス・エース〉『氷菓』(13)より引用

初登場の大日向友子。このエピソードだけじゃなくて、「二人の距離の概算」編の主要登場人物です。今回のセリフが、「二人の距離の概算」編において大きな意味を持つ者となります。

 

違和感の正体

正解に導いた大日向

【あらすじ③】

大日向友子は、推理を披露するが、奉太郎に一蹴される。悩んでも答えの出ない大日向は、製菓研究会を「悪い人たち」と言う。なぜそう思うかと問う、奉太郎に大日向は「友達が言ってたんですけど、名札を出さないのは後ろ暗い奴らだって」と答える。それを聞いて千反田えるは違和感の正体に辿り着く。違和感の正体は、部活名の看板などを出さずに、カボチャを置いている事だった。

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奉太郎まったく反応できず

ドロシー
ドロシー
大日向友子からヒントがでても奉太郎は全く反応できなかったわね
ひとみん
ひとみん
全然的外れな事考えていて、大日向友子のこともバカにしようとしていた
氷菓マ13-6

出典:米澤穂信(原作)・タスクオーナ(作画)・西屋太志(キャラクター原案)〈角川コミックス・エース〉『氷菓』(13)P97より引用

円城寺
円城寺
そうですね。奉太郎は今回は全くいいところ無しですね
風雅
風雅
でも、良いところを見せるのはこれからかもしれないですよ。なぜ製菓研究会は部活名を表示していないのか、という最大の疑問には気づいたようです

氷菓マ13-13出典:米澤穂信(原作)・タスクオーナ(作画)・西屋太志(キャラクター原案)〈角川コミックス・エース〉『氷菓』(13)より引用

ドロシー
ドロシー
いや、そんな最後の美味しい所だけ持って行ってもねえ
オペレーター
オペレーター
解明できた謎と、残った謎の整理をしましょう。
解明できた謎

カボチャへの違和感

→ テーブルの上に部活名の看板を出さずに大きなカボチャを置いてる

新入生勧誘活動で部活名を伏せる不自然さ

ドロシー
ドロシー
確かに新入生勧誘行事で最も大切な部活名をアピールしないって不自然よね
新たな謎

なぜ製菓研究会は部活名をアピールしないのか

円城寺
円城寺
今度こそ、奉太郎は誰よりも先に真実に辿り着いたようです

 

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