千反田えるの挑戦
不甲斐なし奉太郎
【あらすじ①】
折木奉太郎は、製菓研究会のテーブルが大きいので千反田えるが違和感を感じたと推理する。しかし、千反田えるは、わざわざ大型テーブルを割り当ててもらいながら、「そこにカボチャが置いている」のが不自然だと反論する。折木奉太郎は、可能性の一つとして、大型テーブルが余っていたから、と仮説を立てるが、展示物が多くもっとテーブルを使用する部活が小型のテーブルで我慢させられている現状からあり得ない、と自ら否定する。二つ目の可能性として裏工作で大型テーブルを獲得した、と仮説を立てるが、そこまでして手に入れた大型テーブルにカボチャを置くのは理屈に合わないとこの説も自ら否定する。最後に、卓上コンロを使用する為に大型テーブルの割り当てを申請したと持論を言うが、千反田えるにコンロは使われていない、と反論されてしまう。奉太郎は、これから使うのだ、と自説に拘るが、千反田えるは、今後もコンロは使われない、と自信満々に反論する。
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テーブルに拘り過ぎた奉太郎
【千反田えるが感じた違和感に対する、奉太郎の推理】
製菓研究会のテーブルが大型テーブルであること
<千反田えるの新たな疑問>
→なぜ製菓研究会に大型のテーブルが割り当てられたのか?
「大型のテーブルが割り当てられた理由」
奉太郎の推理
(1)大型テーブルが余っていた
→ 展示物の多い部活が小さいテーブルで我慢している
(2)製菓研究会が裏工作をして割り当てられた
→ そこまでして手に入れた大型テーブルにカボチャを置くのは矛盾する
(3)コンロを置く為に申請した
→ コンロは使われていない
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新1年生「大日向友子」登場
やりかけたことは
【あらすじ②】
「製菓研究会は、これからもコンロを使う予定はない」と自信満々に言う千反田えるに気圧され、もう一度、観察し直す奉太郎。奉太郎は、千反田えるについて、「五感は優れているが、洞察力が優れていると思った事はほとんどない」、などと失礼な事を思いながら、製菓研究会のテーブルには茶葉も紅茶を淹れる道具も無い事に気づく。予め別の場所で紅茶を淹れて魔法瓶に移したもので、これからもあのテーブルで紅茶を淹れる予定はないのだと理解した。コンロとやかんもカボチャと同じくただの飾りだった。振り出しに戻った、古典部コンビに声をかける1年生女生徒がいた。女生徒は、大日向と名乗った。顔に見覚えのある奉太郎。同じ中学の出身だった。勧誘の方に話を持って行こうとする千反田えるだが、女生徒は、「私の友達がよく言うんですけど、やりかけた事は終わらせるべきだって」と言って、カボチャの話に割り込んできた。
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ぐうの音もでない奉太郎
先入観からコンロは、紅茶を淹れるためのものと思い込んでいた奉太郎は、結局間違ったアンサーを導き出していました。千反田えるに指摘されて、初めて推理の間違いに気づきます。
私の友達が
出典:米澤穂信(原作)・タスクオーナ(作画)・西屋太志(キャラクター原案)〈角川コミックス・エース〉『氷菓』(13)より引用
初登場の大日向友子。このエピソードだけじゃなくて、「二人の距離の概算」編の主要登場人物です。今回のセリフが、「二人の距離の概算」編において大きな意味を持つ者となります。
違和感の正体
正解に導いた大日向
【あらすじ③】
大日向友子は、推理を披露するが、奉太郎に一蹴される。悩んでも答えの出ない大日向は、製菓研究会を「悪い人たち」と言う。なぜそう思うかと問う、奉太郎に大日向は「友達が言ってたんですけど、名札を出さないのは後ろ暗い奴らだって」と答える。それを聞いて千反田えるは違和感の正体に辿り着く。違和感の正体は、部活名の看板などを出さずに、カボチャを置いている事だった。
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奉太郎まったく反応できず
出典:米澤穂信(原作)・タスクオーナ(作画)・西屋太志(キャラクター原案)〈角川コミックス・エース〉『氷菓』(13)P97より引用
出典:米澤穂信(原作)・タスクオーナ(作画)・西屋太志(キャラクター原案)〈角川コミックス・エース〉『氷菓』(13)より引用
カボチャへの違和感
→ テーブルの上に部活名の看板を出さずに大きなカボチャを置いてる
新入生勧誘活動で部活名を伏せる不自然さ
なぜ製菓研究会は部活名をアピールしないのか