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オヤジの憩いアニメ、「ウィ・アー・ザ・ワールド」世代にささるギャグ満載の「オッドタクシー」。第4話「田中革命」の感想レビューです。アニメとコミカライズの両方を元に「田中革命」を考察します
ひとみん
この物語は、田中の現在と4年前と16年前のお話です
16年前
小学校3年生4年前
ゲーム会社勤務(現在も)円城寺
シリーズ全体では、ナレーションやモノローグ無しで、会話と映像言語で展開させる作品ですが、この第4話は例外で、ほぼ田中のモノローグでストーリーは進みます
もくじ
「田中革命」の出発点
固定されるヒエラルキー
オペレーター
田中革命の原点ともいえるのは、小学校3年生の出来事です
ドロシー
小学校の教師が、貧富の差を学校に持ち込む事を禁止したのよね。
みんな平等という考え方
ドロシー
でも、これは結局、「素のスペック」でヒエラルキーを決めてしまう事になった。そして、それは抗えない固定的なものだったわけね
スペックの高い者とそうではない者で固定化されるヒエラルキー

円城寺
つまり「持つ者」と「持たざる者」の差を際立たせてしまった、ということですね
小学生に「一揆」を教える教師
風雅
この教師、小学三年生に一揆を教えてましたね。そういうのが好きなんでしょう
小学生だと歴史教育は、地域の歴史 → 人物と文化遺産 まで
佐藤との競争
オペレーター
田中は、偶然持っていたドードーの消しゴムを頼りに、佐藤との「珍しい消しゴム所持」競争にのめり込んでいきます
ドロシー
所謂、闘争本能に火が付いたって感じね。本人も「そんな事では周囲に認められない」っていう自覚と言うか、自嘲はあっても止まらない感じよね
オペレーター
但し、ドードーの消しゴムの消しゴムだけでは、佐藤に敵わず、敗北感を味わう毎日でした
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ditch-11との邂逅
オークション詐欺
オペレーター
敗北感を味わい続けるある日、田中はネットオークションで、世界に一つの「呑楽消しゴム」が出品されているのを見つけ、これの落札に拘泥します
ひとみん
親のクレジットカード不正利用したり、兄のパソコンを無断使用したり
ドロシー
これって価格つり上げの詐欺でしょ?でも、闘争本能から降りられなかった
円城寺
つり上げ詐欺の可能性は高いと思いますね。負け続けると「せめてこれだけは」と熱くなってしまいますから、冷静な判断が出来なかったのでしょうね
頂点を味わいたい
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「呑楽消しゴム」を落札した田中は、ヒエラルキーの頂点を夢見ます
出典 :コミック「オッドタクシー」2巻10話より引用
オペレーター
しかし、出品者のditch-11からは、「呑楽消しゴム」は、送られてこずに、田中はクレジットカードの不正利用などの制裁を受けます
ドロシー
でも田中自身が行っているように、仮に「呑楽消しゴム」が有ったとしても、得られる満足感は一瞬よね
マイナーだから流通量が少ないのであって、それに価値を見出すのは極一部のマニア。所持していたとしても、小学生の中で認められるかは疑問
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復讐するは我にあり
虚構とリアル
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この経験を踏まえて、20歳になった田中の考え方を纏めます
ゲームとは現実からの逃避なのに、リアルの仲間がいたり、金があれば有利なのは好きじゃない
実像の無いモノは嫌い
人と競うのも嫌い
ドロシー
最初のはゲーマーの夢と逆だもんね。一番分かり易いのは「ソードアートオンライン」。実社会では拗ねた存在だった男の子が、ゲームの世界で活躍して、それをリアルにつなげて、お嬢様をGETして、仲間を作って、”リアルを充実”させた。ゲームで現実逃避する人の一部は、そういう逆シンデレラストーリーを夢見ているのね
風雅
田中の場合は、もう少し、俯瞰的・客観的に見ていると思いますが、そんな彼でもドブるところが、人間ですかね
円城寺
でも、リアルの格差をそのままゲームの中に持ち込む最近のゲームも世知辛いと言えば、世知辛いですよね。ゲームの中くらいは、別の基準でって言う田中の想いはそのとおりだと思います
リアルの充実度が、ゲームの世界に持ち込まれるのは確かに世知辛いか
ditch-11との宿命の再会
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そんな田中ですが、スマホゲーム『ズーロジカルガーデン』に嵌ります。当初は無課金でしたが、ドードーを手に入れるために課金してしまいます
その後、『ズーロジカルガーデン』のランキングのトップがditch-11であることを知り、対抗心から耽溺していく
ドロシー
これって、ditch-11が登場する前から、タガは外れていたよね。ditch-11の存在が加速させた面はあるかもしれないけど
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病気だよ
『ズーロジカルガーデン』に耽溺し、500万円ドブる田中
オペレーター
田中はドードーを手に入れるために4年かけて、500万円を課金しますが、中々手に入れる事は出来ませんでした
ドロシー
経済的な面、効率性などを考えたら、お金で買うのがいいのだけど、そうじゃない理由がコレ

アニメだと、自分で「病気だよ」と言いながら、「うるせえ!」と怒鳴っている事になって矛盾しているが、コミカライズだとカップ麵の具が言っている(もちろん妄想)事になっている
出典 :コミック「オッドタクシー」2巻11話より引用
ドロシー
アニメだと何で叫ぶの?って思ったけど、これなら矛盾ないわね
ditch-11の正体
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以下の理由から、「ditch-11=ドブ」説が有力でした
ditchは、ドブという意味である
世界に一つしかない「呑楽消しゴム」を白川(ドブの情婦)が持っていた
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ditchには、その他に「(学校を)サボる」や「(恋人を)捨てる」という意味があります
円城寺
また、『ドブ』には、ドブる(=ガチャなどに無駄に浪費する)という意味もあります
現在の田中
ドードーが当たる!
オペレーター
田中は苦節4年、ついにドードーを引き当てます

オペレーター
では、この感動を皆さんも味わってみましょう
『ズーロジカルガーデン』のガチャに挑戦!果たしてドードーが当たるか!?
ひとみん
わーダメだった。レアのライオンだ。
円城寺
一日1回だから、毎日チャレンジ!!
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オペレーター
しかし小戸川のタクシーに引かれそうになる事で、スマホがドブにおちて、ドードー獲得が無かったことになってしまいました

円城寺
この後、小戸川を恨む田中は執拗に小戸川をつけ回すのですね

ひとみん
まるでB級ホラー映画
『田中革命』とは何だったのか(まとめ)
小学校の教師の強制的な平等政策により、出来た「素のスペック」による固定的なヒエラルキー
それを覆してヒエラルキーの頂点を目指したが、潰えた
ドロシー
それから暫く、このトラウマに囚われる事になるのね
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