オペレーター
NHK大河ドラマ「鎌倉殿の13人」の第2話、「佐殿の腹」の感想レビューです。前回の記事はこちらです

【鎌倉殿の13人】1話感想レビュー ”源頼朝暗殺説”への伏線NHK大河ドラマ「鎌倉殿の13人」の第1話、「大いなる小競り合い」の感想レビューです。1話の内容から今後のストーリーを大胆予想します。曾我兄弟の仇討ちは、源頼朝暗殺を狙ったもので、黒幕は北条時政という説の流れになりそうな第1話。そのまま推移するのか、はたまたどんでん返しがあるのか。先が楽しみです。...
もくじ
佐殿の身柄
三男だが嫡男扱いだった頼朝
ひとみん
”佐殿(すけどの)”って誰?
佐殿というのは源頼朝の事で、流罪になる前の官職が右兵衛権佐だった事からこう呼ばれる
円城寺
当時は官職名で人を呼ぶことが多かったのですね
オペレーター
頼朝は生まれた順番で言えば三男でしたが、二人の兄より出世が早く事実上の嫡男扱いでした
風雅
これは母親の身分が高かった為と考えられています。平重盛と平宗盛の関係に近いかもしれません
円城寺
そう言えば、2話の冒頭、清盛の側にいるのは平宗盛(小泉孝太郎)でしたね
平家物語はコチラ

【考察】アニメ「平家物語」第2話 ネタバレ感想 表情を見せない演出テレビアニメ「平家物語」第2話「娑婆の栄華は夢のゆめ」の考察です。第2話は祇王に関するエピソードと、徳子の入内に関するエピソードが中心です。...
母親の身分が大きく影響した時代。源頼朝と平宗盛はそういう面の境遇が似ている
伊東氏から北条氏へ
オペレーター
事実上の河内源氏の嫡流であった頼朝の身柄が伊東家から北条家に移される経緯が描かれました
円城寺
ここで登場したのが相模国(今の神奈川県)最大勢力の大庭景親ですね
『鎌倉殿の13人』第二話より
ⒸCopyright NHK
この図は当時の兵力差を知る助けになります
ドロシー
勢力の違いがよく分かる絵だわ
このあたりの経緯は『曽我物語』をベースにしていると思われる
風雅
『曽我物語』は物語性が強いですが、お話としては面白いので採用したのでしょう
円城寺
この勢力図は後々描かれるであろう、石橋山の戦いの時の帰趨を知る際に重要になりますので覚えておきたいですね
スポンサーリンク
佐殿の腹
政子のどこに惹かれたのか
オペレーター
北条家に預けられた源頼朝ですが、北条政子に目を付けます
円城寺
目の付け所は、北条政子が敢て頼朝が苦手とする鯵を御膳に出した所でした
鯵が嫌いなのではなく小骨が苦手。それなら小骨を除けば美味しく頂ける。それを政子から教わる頼朝
風雅
私も小骨は苦手なのでサバのほぐし身は好物です
ドロシー
これは食べ物に限らず、人や仕事など自分の苦手の物でも、政子なら自分が対処し易いようにうまく料理してくれそうって事かな
風雅
絶対的な権力者じゃなく、頼朝のような神輿に乗る立場だと、人やタスクの好き嫌いは言ってられないですからね
北条義時も篭絡
オペレーター
そして、頼朝の事を避けていた義時も篭絡します
風雅
人のやりたがらない面倒ごとを兄の宗時に押し付けられながら、遂行していく義時の姿に、価値を見出したのでしょう
円城寺
逆に言うとそれ以外の北条一族は能力的に一段低く見ていたって事ですね
北条宗時の討ち死に裏が有るか!?
風雅
先ほど源頼朝も平宗盛も弟ながら嫡子になったというお話が出ましたが、義時も弟ではありますが、北条家の跡を継げたのは兄の宗時(片岡愛之助)が亡くなったからなんですね。先ほど触れた石橋山の戦いですが、これにウラ(頼朝の陰謀)があったとなると面白いですけどどうですかね
円城寺
それ本当に頼朝が腹黒くなりますね
ドロシー
石橋山の戦いを楽しみに待ちましょう
尤も、宗時亡きあとも、義時がすぐに北条家の棟梁に成れたわけでは無かった。牧の方(宮沢りえ)の生んだ子・北条政範が北条家の嫡子扱いとなる。
スポンサーリンク
身内がいない。後ろ盾が欲しいは本音か
オペレーター
頼朝は義時に、「自分には身内がいない。後ろ盾として北条家が欲しい」と”本音?”を伝えます
円城寺
つまり政略結婚として、政子と結婚したいと義時に伝える訳ですね。本音なんでしょうね。結果的にそうなりましたから
ドロシー
歴史を結果から逆算した、って感じだけど、その設定の方が面白いからいいんじゃない
結果的に頼朝の言葉通りになる
利用価値が無くなると冷淡
円城寺
一方、八重に対する冷淡な態度も目立ちました
風雅
政子には見せずに、義時には隠さずにという態度でしたね
ドロシー
利用価値が無くなると途端に冷淡になるってところは源頼朝のキャラ付けとしては重要なポイントよね
頼朝の乳母
山内尼(やまのうちのあま)
オペレーター
第2話では頼朝の乳母が登場します。まず名前だけ登場したのが山内尼です
ひとみん
頼朝の乳母は何人いるの?
円城寺
合計3人ですね
比企尼、寒河尼、山内尼の3人
山内尼が属する山内首藤氏は代々河内源氏の家人でした。その息子の山内首藤経俊(山口馬木也)が登場しました。この人で、有名な言葉が以下です。
『富士と背を比べたり、鼠が猫を狩る様な』
by 山内首藤経俊
スポンサーリンク
比企尼(ひきのあま)
オペレーター
もう一人登場したのが比企尼(草笛光子)です
比企尼は、頼朝が流罪になってから約20年間仕送りを続けた。
円城寺
そうした頼朝を支えていた姿はドラマでも再現されました
ちなみにもう一人の寒河尼は、後に女地頭になります。今後登場しますかね
ひとみん
3人もいるのは普通なの?
オペレーター
頼朝の息子の頼家も乳母が3人いました
但し、それは比企一族に偏っており、禍根となった
主人公が受ける屈辱
堤信遠
オペレーター
伊豆の権守堤信遠により、北条義時が屈辱を受けるシーンがありました
ⒸCopyright NHK
円城寺
定番ですかね。大河の主人公が序盤に屈辱を受けて、それをバネにして行動するというのは
風雅
行動原理になるわけですね
主人公・北条義時だけでなく、この時代、知行国主変更に伴って平家の威を借る連中に、圧迫を受けた武士、平家に近い豪族と対立関係にある武士たちが頼朝に協力する原理を示すシーンと推察される。
知恵者・三浦義村
オペレーター
また、今回のエピソードでは、伊東と北条の小競り合いを収めた三浦義村(山本耕史)が謀略の才がある知恵者として描写されました
円城寺
後々になるとこの描写は活きてくると思いますが、この三浦義村(山本耕史)が頼朝挙兵時から付き従った理由がどう描かれるか興味津々ですね
風雅
今、頼朝に味方しそうな武者たちも挙兵時には敵に回る者も多いですから、その決断の差がどう描かれるかは、確かに楽しみではあります