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鎌倉殿の13人

【鎌倉殿の13人】3話感想・解説 源頼政と源頼朝の関係と堤信遠が敵役になったワケ

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オペレーター
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NHK大河ドラマ「鎌倉殿の13人」の第3話、「挙兵は慎重に」の感想解説です。前回の記事はこちらです
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【鎌倉殿の13人】2話感想レビュー 小骨で尼将軍の資質をみせた政子NHK大河ドラマ「鎌倉殿の13人」の第2話、「佐殿の腹」の感想レビューです。”鯵が嫌いなのではなく小骨が苦手。それなら小骨を除けば美味しく頂ける”頼朝が政子に目を付けた瞬間でした。その理由を考察します。また、3人いる頼朝の乳母との関係、源氏、平家、北条家でそれぞれ弟が跡を継いだ経緯などを考察します。...

以仁王とは何者か

一気に5年経過

第2話が1175年のお話でしたが、第3話は1180年のお話で一気に5年が経過していました。

円城寺
円城寺
舞台となる関東ではその5年間あまり動きは無かったのですが、都では大きな出来事が続きました

【1177年】
鹿ヶ谷事件 平重盛が事実上の失脚

詳しくはこちら

【考察】アニメ「平家物語」第3話 ネタバレ感想 平重盛が失脚テレビアニメ「平家物語」第3話「鹿ヶ谷の陰謀」の考察です。3話の範囲は、2話の終わり、徳子の入内(1171年)から、足掛け6年後の徳子の懐妊祈願が厳島神社で行われるシーンから「鹿ヶ谷の陰謀(ししがたにのいんぼう)」(1177年)で、冒頭の重盛のセリフが出るまでです。このセリフは戦前は超有名でした。全体的に”「平家物語」を知っている事”前提で、ストーリーが展開されますので、補足しながら考察、レビューします。...

【1179年】
7月平重盛死去
11月重盛の遺領を後白河法皇が没収
12月平清盛がクーデター

【考察】アニメ「平家物語」4話 ネタバレ感想 テレビアニメ「平家物語」第4話「無文の沙汰」の考察です。今回は、徳子の懐妊、出産から、平重盛の最期までが描かれました...
オペレーター
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平重盛の死去、それに伴う重盛の遺領を後白河法皇が取り上げた事で、平清盛が怒ってクーデターを起こすのよね
円城寺
円城寺
平清盛のクーデターもどちらかと言うと追い詰められて蜂起したって感じでしたね

以仁王の令旨の正体

オペレーター
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そして関東に関係のある出来事として、以仁王(木村昴)の令旨が伝えられますが、実は以仁王には令旨を出す権限はありませんでした

「最勝親王」を自称して令旨を出した

ひとみん
ひとみん
そもそも以仁王って何者?

以仁王は後白河天皇の第三皇子。兄に二条天皇、弟に高倉天皇。

円城寺
円城寺
上下の兄弟が天皇だと、以仁王が天皇になってもおかしくなかったですか?

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当時、院政の時代に親王になるのは正妃(女御・中宮・皇后)が生んだ皇子が原則。以仁王の母親は名門出身ですが、女官に過ぎなかった。親王にならなかった事は、当時の常識では至って自然だった。

ひとみん
ひとみん
では何が不満で挙兵したの?

勿論、安徳天皇の即位で自分が天皇になるチャンスが潰えた事もありますが、平清盛のクーデーター時に知行地(城興寺領)を取り上げられた事も一因と考えられます。

摂津源氏と河内源氏の違い

源頼政と源頼朝の関係

オペレーター
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そしてここでもう一人キーパーソンとして源頼政(品川徹)が登場します
ひとみん
ひとみん
源頼政と源頼朝ってどんな関係

源頼政は摂津源氏の嫡流

源頼朝は河内源氏の嫡流

ひとみん
ひとみん
摂津源氏と河内源氏は何が違うの?

源頼政の先祖は源頼光

清和源氏の元祖は源経基(清和天皇の孫=諸説あり)ですが、その嫡男源満仲が摂津国(今の兵庫県川西市)に土着したのが始まりです。そして満仲の長男、源頼光も摂津に土着してそれが摂津源氏となりました。

ドロシー
ドロシー
源頼光はゲームなどで女性化されているけど実物は男性よ

河内源氏は源満仲の三男源頼信が河内国(今の大阪府羽曳野市)に土着したのが始まりです。

円城寺
円城寺
そうすると清和源氏の嫡流は摂津源氏と言う事ですね

清和源氏と言うくくりでみると摂津源氏の方が嫡流

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風雅
風雅
系統で言うとこんな感じですね

有名どころでは、頼政の系統には源頼光が、頼朝の系統には源義家がいる

源満仲
|―――――――|
(摂津源氏) (河内源氏)
源頼光     源頼信
|       |
源頼国     源頼義
|       |
源頼綱     源義家
|       |
源仲政     源義忠
|       |
源頼政     源為義
|       |
源仲綱     源義朝
|       |
源有綱     源頼朝

※為義は義忠の兄弟の子で養子

円城寺
円城寺
頼政は頼朝のおじいちゃんと同世代なんですね
ひとみん
ひとみん
清和源氏の嫡流が摂津源氏なのに、武士の棟梁が頼朝っていうのはどうして?

武士の棟梁が河内源氏というイメージがあるのは、代々河内源氏の棟梁が関東や東北の乱を収めた為。義家などは武功の有った武士にちゃんと報奨を与えており、そこから武家の棟梁と言うイメージが東国で強くなった。

円城寺
円城寺
摂津源氏は都中心に活動していたけど、河内源氏は東国中心に活動していたわけですね
ドロシー
ドロシー
河内のオッサンなのにね

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酒吞童子と鵺

円城寺
円城寺
摂津源氏と言うと、頼光の酒吞童子や頼政の鵺のような伝承が有名ですが、この辺りは都周辺で活動していたから、盗賊退治や夜盗退治を称える意味があったんですかね
ドロシー
ドロシー
多分そうじゃない?でも治安部隊だから、兵力的に大きくなかったわけね

伊豆目代 山木兼隆

山木兼隆も流人だった?

オペレーター
オペレーター
さて、挙兵した頼朝の最初のターゲットは伊豆目代山木兼隆ですが、山木兼隆も流人でした

山木兼隆か何時伊豆目代になったかは、見方に少し幅があります

(説)後ろ盾の平時忠が伊豆の知行国主になってから

この説だと、1180年6月29日以降になり、頼朝に討たれるまで2か月弱しか目代の地位にいなかった事になります。

円城寺
円城寺
なので物語上、あまり山木兼隆には触れないで、後見の堤信遠をメインの敵役にしているんですかね

源頼朝と山木兼隆は流人同士で確執があった。それぞれの後見人が北条時政と堤信遠

目代とは?

ひとみん
ひとみん
目代って何?
円城寺
円城寺
目代は、国司が現地に赴任しない時の私的な代官のようなものですね

政子の嫁入りは創作?

ひとみん
ひとみん
大河ドラマの「草燃える」なんかで、政子が山木兼隆に嫁入りするエピソードがあったけど?

『源平盛衰記』にあるエピソードですが、現代ではほぼ創作とされています。

以仁王挙兵の影響

頼政の孫が伊豆にいた

円城寺
円城寺
以仁王の挙兵の顛末については、平家物語の橋合戦に詳しいのそちらをご覧ください
【考察】アニメ「平家物語」5話 「橋合戦」ネタバレ感想レビュー テレビアニメ「平家物語」第5話「橋合戦」の考察です。今回は、平家物語の四巻部分、重盛亡き状況から治承三年の政変、安徳天皇の即位、以仁王の挙兵、三井寺(園城寺)炎上までが描かれました。相変わらず盛りだくさんなので、補足しながらレビューしますね。それから、今回は、注目のイケメン?平重衡が登場します!...
オペレーター
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以仁王の挙兵以前の伊豆知行国主は源頼政だったので、頼政の孫源有綱が伊豆にいました。平家の矛先はこの源有綱に向けられたのですが、誤報で頼朝が狙われていると伝わります

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失敗の原因は源行家?

オペレーター
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劇中にも言及がありましたが、以仁王の挙兵は源行家が仰々しく令旨を渡したためと伝えられています
風雅
風雅
挙兵は確かに失敗するのですが、そういう動きがあったことが、広く伝わり打倒平氏の機運が盛り上がります。もし、行家が以仁王や頼政を捨て石にするつもりで仰々しく令旨を配っていたとしたら、中々の冷徹な策士ですがどうでしょうか
ドロシー
ドロシー
行家もつかみどころが無いからねえ。行動力と承認欲求は凄まじいけど、政治力は無さそうだし
円城寺
円城寺
歴史の大逆転の起爆剤となった以仁王の挙兵ですが、不満は充満しており、導火線になったという位置づけでしょうか

 

 

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