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鎌倉殿の13人

ネタバレ解説【鎌倉殿の13人】10話考察 源義円が排斥される伏線

鎌倉殿の13人タイトル
オペレーター
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NHK大河ドラマ「鎌倉殿の13人」の第10話、「根拠なき自信」のネタバレ解説です
円城寺
円城寺
このエピソードでは頼朝の弟たち、そして御家人たちの将来を暗示する伏線が複数張られました。その伏線と新たに登場した人物にスポットを当てながら解説していきます。

頼朝の弟たち

源範頼

オペレーター
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まず最初は源範頼です
ドロシー
ドロシー
今、さらっと「源範頼」って紹介されたけど、この人、手紙にうっかり自分の事を「源範頼」って書いて、それが命取りになったのよね
円城寺
円城寺
それは随分先の話ですよね。ちょっと基本的な確認をしましょうか

一族での位置づけ

長男【義平】
次男【朝長】
三男【頼朝】(大泉洋)
四男【義門】
五男【希義】
六男【範頼】(迫田孝也)
七男【全成】(新納慎也)
八男【義円】(成河)
九男【義経】(菅田将暉)

オペレーター
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源範頼は六男ですが、生存している頼朝の弟たちの中では一番年長になります

作中、義経が言うように母親の身分は低いが、この後、頼朝の代官として軍を率いる役割を担う事になる

人物像

物語系の作品では、「大人しく・温厚」、「凡将・無能」として描かれる事が多いが、本作の”原作”扱いの吾妻鏡では、「私の合戦を好み、太だ穏便ならざるの 、由仰せらる」と記述されている

円城寺
円城寺
実際、木曽義仲討伐の時は、墨俣の辺りで、御家人と先陣を争い殴り合いの乱闘を起こして謹慎させられたと史料にありますね
ドロシー
ドロシー
実際の所は、いくら大人しいと言っても、武将だから、多少血の気の多い所もあるでしょうよ

ただ、それだとメリハリがつかないので、やはりドラマでは「大人しく・温厚」、「凡将・無能」の部分を、デフォルメしてくるものと思われます。

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源義円

オペレーター
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ついで10話の最後に爽やかに登場した源義円です

長男【義平】
次男【朝長】
三男【頼朝】(大泉洋)
四男【義門】
五男【希義】
六男【範頼】(迫田孝也)
七男【全成】(新納慎也)
八男【義円】(成河)
九男【義経】(菅田将暉)

円城寺
円城寺
史料には殆ど登場しない人物ですが、その分、脚本家の裁量で膨らませやすい人物と言えるでしょうね

原作とされる吾妻鏡には、頼朝との面会の事実は記載されていないので、三谷幸喜の創作だと思われる

人物像

史料は殆ど無いので、ドラマ上の設定です。

  1. 弓の名手で武勇に優れる
  2. 孫子(兵法)にも通じている
  3. 和歌の素養もある(文化面にも優れている)
ドロシー
ドロシー
と列挙するといい事尽くめなんだけど、若さがあって、思慮が不足している部分があるという設定ね

義円排斥の伏線

風雅
風雅
コントのような頼朝と弟たちの会話が有りましたが、そこに今後の対立の芽が伏線として張られていました

【義経が義円を排斥する伏線】

頼朝は孫子を自分に教えてくれたのは義経だと誤解していたが、実は義円だった

円城寺
円城寺
義経にとって、義円が邪魔者になる事を示唆する伏線だったわけですね

頼朝と義経は、自分の地位を脅かしそうな人物を排斥する。このドラマでは、似た者兄弟的な描かれ方

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新登場の御家人

時政の”義兄”牧宗親

オペレーター
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御家人も新登場の人物がいました。一人目は、北条時政の後妻りく(=牧の方)の兄とされる牧宗親です

ドラマでは、都から来た貴族という設定ですが、駿河国大岡牧土着の豪族という説も有力です。

風雅
風雅
大岡時親と同一人物説もあるので、ドラマでその説を採るなら頼朝没後の牧氏事件(1205年)まで登場する、比較的長い間ドラマに登場する人物と言えますね

13人の一人足立遠元

オペレーター
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そして「鎌倉殿の13人」の一人、足立遠元が登場しました
円城寺
円城寺
元々坂東の豪族ですが、どの辺りの豪族か地図で確認しましょう

丁度地図の真ん中やや上あたり。白い「頼朝方」で足立遠元の名がみえる

関東勢力図(出典:wikipedia「石橋山の戦い」

勢力範囲は、現在の地名で言うと東京都足立区・さいたま市・戸田市・蕨市・川口市・草加市・上尾市・鴻巣市・北本市・桶川市・伊奈町辺り

円城寺
円城寺
結構、広大な領地ですね
ひとみん
ひとみん
最初から頼朝の味方だったの?
オペレーター
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最初から頼朝の味方でした。石橋山の戦いには間に合いませんでしたが、房総で再起した頼朝が武蔵(現在の東京・埼玉)に入る際には真っ先に参陣しています

坂東の武士でありながら文官の才があり、公文所(後の政所)の幹部に地元の武士として唯一選ばれています。

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退場する大庭景親

オペレーター
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新登場の人物も有れば、退場する人物もいます。大庭景親の退場が描かれました

國村隼と佐藤浩市。名優同士の見ごたえのあるシーン

ひとみん
ひとみん
上総広常(佐藤浩市)に斬られたけど、史実でもそうだったの?

直接斬られたのは演出かもしれませんが、身柄を上総広常預けられて、処刑されました

ドロシー
ドロシー
最後の言葉が呪いと言うか伏線よね

上総広常(佐藤浩市)に対して、「あの時頼朝を始末しておけばと後悔する」と予言する

それは後、数年先のお話

金砂城の戦い

佐竹氏とは

オペレーター
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佐竹氏は後の戦国大名佐竹氏の先祖です。この時期には、常陸(茨城県)の北部3割ほどを勢力圏としていました

佐竹氏は、平家や奥州藤原氏と仲良くしていた為、頼朝には従わなかった

血筋的には新羅三郎源義光の子孫で、甲斐源氏とは同族になる

討伐の背景

ひとみん
ひとみん
結構、鎌倉から遠い所を根城にしているみたいだけど、なぜ真っ先に狙われたの?
オペレーター
オペレーター
相馬御厨を巡る土地争いが背景にあったと思われます
相馬御厨

千葉県柏市、流山市、我孫子市、茨城県取手市、守谷市辺りに在った荘園

相馬御厨は元々千葉氏が領有していたが佐竹氏に横取りされていた

因みにこの時期の平家の動きはこちらをご覧ください

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戦後処理

オペレーター
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この後、佐竹氏は奥州合戦の時は頼朝に従い、滅亡は免れますが、領地の殆どを失う事になります
ひとみん
ひとみん
戦国時代には大大名になるのにね

鎌倉時代はずっと冷遇されます。元弘の乱以降、足利氏と共同歩調をとることで、大勢力へと成長します。

ドロシー
ドロシー
色々浮き沈みが有るという事ね

 

 

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