先端科学の研究から派生した怪奇現象を扱う作品。往年の「怪奇大作戦」のようなテイストですが、コワイだけじゃなく、人間の心の弱さを包むハートフルな要素があり、知的好奇心と感動を満たしてくれる良作です。
VRと脳の錯覚
VRゲーム「ジョイン」
自分が選んだバディとVR空間内で遊ぶゲームで、バディにしたい相手の写真や動画を取り込むと3Dのアバターが作成されるという仕組み。バディを見失った時、ゲーム内で空間に数字が点滅している間に屋上から飛び降りる事が、バディと再会できる裏技になっていた
空間に点滅する数字
©Nippon Television Network Corporation
マリオジャンプのように飛び降りる
©Nippon Television Network Corporation
VRと故人AIを題材にしたエピソード
故人の録画映像を観たりするのがOKで「故人AI」がダメと言うのは、いささか論理的に破綻していそう
スポンサーリンク
勿論、野放図にすると有名人とかの「故人AI」が営利目的で使用される可能性もある。ただ、一般人の場合は、再現するには技術やコストはかかるが、ビデオデッキやテープを購入するのと同じ論理
最上が指摘するVRの弊害
どこまでなら、人間の脳は現実と非現実の区別がつくのか?個人差もあるだろうし線引きは中々難しい
4話のタイトルバック「望」に進むマウス
©Nippon Television Network Corporation
生き残った側の癒し
どこで生きているの?
危険なVRゲーム「ジョイン」にやり出す小比類巻祐一(ディーン・フジオカ)。それを止める最上博士とのやり取りが前半の山場。
小比類巻祐一は亡くなった人の蘇生など現実的には不可能である事を理性では理解しながら、感情が抑えられない
わかってます
現代の技術では凍結による細胞の破壊は完全には防げません
生前の記憶を取り戻す事が出来るかはわからないそれでも信じたいんです
科学の未来に賭けたんです
最上博士は、その気持ちを肯定しながら、それでも諭します
でも、でもコッヒーはどこで生きているの?
スポンサーリンク
ブレイン・マシン・インターフェイス
ゲーム内の小学校の風景が実在するものであると最上博士は想定。場所を特定して、VRゲーム「ジョイン」のログイン情報から、その小学校の関係者を特定する。
ここで恒例の絵による科学ウンチク解説として「ブレイン・マシン・インターフェイス」
©Nippon Television Network Corporation
©Nippon Television Network Corporation
ロマンチストとリアリスト
芹沢隆がゲーム内で”生きている”説を主張する小比類巻祐一に対して、
貴方は本当にロマンチストですね
芹沢隆が作成した構想図
©Nippon Television Network Corporation
成仏とは?
ゲーム内の芹沢隆にゲームの閉鎖を告げる、小比類巻祐一と最上博士。忘れられることを恐れる芹沢隆に最上博士が告げる
自分が忘れられるのが怖いんだよね。
君はどこで生きているの?
小比類巻祐一から、両親も自分達も君の事を忘れないと言われた芹沢隆は安心したように消えていく
©Nippon Television Network Corporation
儚いような、切ないような。それでいて浄化されるような。
『死んだ女より もっと哀れなのは 忘れられた女です』(byマリー・ローランサン)
スポンサーリンク
最上友紀子
芹沢隆の”正体”
せめてゲーム内だけでも生きていて欲しいという両親の願い
小比類巻祐一はカール・カーンにその事を教えられて、また、「最上博士は知っているはず」と最上友紀子の思いやりを知らされるのでした
バディがしっくり
二人とも切ない笑顔の演技が余韻をくれる。4話まで来て二人がいいバディになりそう