オペレーター
テレビアニメ「ルパン三世part6」の第20話「二人の悪女」の感想レビューです。
円城寺
アリアンナの安否やマティアの正体が気になるところですが、今回はゲスト脚本家によるオムニバスです。正直、あまり期待してなかったのですが、良い意味で期待を裏切られました
グレイソン
ルパンは燃えているか・・・!?
風雅
素晴らしいエピソードでしたが、まず敵役のグレイソンが秀逸でした
円城寺
如何にもルパン三世に登場しそうな思考、言動の悪党でしたね
ドロシー
峰不二子が台の上に大の字に拘束されたシーンとか「ルパンは燃えているか・・・!?」を彷彿とさせるシーンよね
記念すべきルパン三世 PART1の第1話「ルパンは燃えているか・・・!?」で同じように峰不二子が台の上に大の字に拘束されるシーンがありました。
風雅
あの時、峰不二子は、無数のマジックハンドのようなものでくすぐりの拷問を受けるのでした。今回は無数の焼き鏝のようなものでしたね
アイオン教とグレイソン
円城寺
アイオン教の教祖がグレイソンというのも、バレバレでしたが、スマートな誘導でしたね
ドロシー
アイオン教の教祖が仮面を被って素顔を隠しているという設定なんだけど、その素顔を見せられない原因がAパートで示されるのよね。この辺りの伏線の張り方、回収の仕方は無駄が無いというかテンポが良いわよね
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インビジブルとグレイソンカンパニー
円城寺
もう一つはルパンが攻略しようとしていたサイト「インビジブル」がグレイソンと繋がる伏線も見応えがありました
ドロシー
グレイソンカンパニーはIT企業なんだけど、その初期設定で済まさずに、峰不二子とアメリアが仕事の失敗をするシーンでの、グレイソンのセリフが関わってくるのよね
1話完結のテンポの良さを保ちながら、無駄のない伏線を張って、Bパートで回収していく展開は観ていて爽快でした
グレイソンの声優が遊佐浩二というのも贅沢な配役でした
アメリア
恋愛要素無し
ドロシー
このキャラが脚本家の独自性が出ていたキャラかな。注目したのは、ゲスト女性キャラのアメリアとルパンファミリーとの恋愛要素が無かった点
円城寺
男性脚本家が担当したミレーヌやリンファがルパンファミリーと恋愛要素があったのとは対照的でしたね
ミレーヌは次元大介とリンファはルパン三世と恋愛要素があった
円城寺
女性脚本家の方がルパンファミリーとの恋愛要素を排除するって言うのは、ある種象徴的ですよね
男性脚本家の方が、女性キャラとルパンファミリーとの恋愛にロマンを感じてしまう!?
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グレイソンとの因縁と・・・
風雅
グレイソンとの因縁も自然と解る設定、ストーリーの流れでスムーズでしたね。彼女がグレイソンに執着する理由も説得力のある内容で、峰不二子がそれに気づくシーンも盛り込まれていました
二転三転するストーリー展開だが、説得力のあるシーンが伏線で張られており、ある種安心して観られる
ゲスト脚本家下亜友美
実写畑の女性脚本家
オペレーター
東映出身の女性脚本家で実写ドラマを手掛けています。主な作品に「科捜研の女」、「魔進戦隊キラメイジャー」などがあります
円城寺
恋愛ものも手掛けていますが、どちらかというと悪を懲らしめる勧善懲悪ものがメインでしょうか
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テンポ良く伏線も見事
風雅
1話完結の短いエピソードですが、奇をてらわずにAパートで伏線を張って、Bパートでキレイに回収するテンポの良いエピソードでした
ドロシー
短くてスピーディなんだけど物足りなさを感じさせない。悪役もちゃんと二重三重になっていてどんでん返しも何回かあってスリルも愉しめる。1話完結エピソードとしては完璧に近い内容だったと思う
Aパートでゲストキャラのアメリアと峰不二子の関係、悪役のグレイソンとの因縁を観ている側に負担をかけることなく、テンポ良く提示する。
そしてアメリアが見たリスト、グレイソンが顔に負った火傷、ヘビースモーカーのアメリアが禁煙している事、インビジブルのハック対策が優れていることなど、Aパートで張った伏線を、Bパートで小気味よく回収する。
円城寺
過去のターゲット、IT企業の「グレイソンカンパニー」と新しいターゲット「アイオン教(アイオーン教?)」、そしてルパン三世が狙うインビジブルの関連が複雑にならずにスッと入ってくる辺りは脚本も演出も手慣れた感じでしたね
ソウルハッカーズ?
敢て気になった点を挙げるとすれば「アイオン教(アイオーン教?)」とか、「アトラス島」とか、ネーミングがソウルハッカーズを思い出せる事でしょうか
ルパン三世を研究している
ドロシー
観た感想としては、「ルパン三世を良く研究しているなあ」という印象だった
ルパン三世 PART1の第1話をオマージュするようなシーンが登場したり、ルパンファミリーのキャラクターだけでなく、悪役の設定や、ストーリー展開など過去作を研究してそのエッセンスを活かしている印象
風雅
ゲスト脚本家の場合、自分の作家性の土俵の中にルパンファミリーのエッセンスを入れているイメージがありましたが、このエピソードは逆にルパン三世の土俵の中に作家のエッセンスを効果的に反映している感じがしましたね
悪役であるグレイソンの設定、ルパンファミリーとのやり取り、懲らしめ方など、過去作品の世界観をはみ出さない様に『原点回帰』に相応しい内容。