難しい先端科学を興味を惹くストーリーで、且つ分かり易い表現で、伝えてくれる作品。深みのある美しい映像が、深遠なテーマにマッチして、クオリティの高い作品になっています。テーマ的にも、愛する人の死に直面した場合の心の有り方という深いテーマでありながら、浮世離れしたディーン・フジオカの存在感と雰囲気の有る脇役でエンターテイメントとしても成立しています。科学に縋ってタブーの領域に足を踏み入れる小比類巻に対して、天才科学者最上が、マリー・ローランサンの言葉を使って警鐘を鳴らす展開は、人は死とどう向き合うべきかという哲学的・宗教的テーマを引き立たせていました。
謎解きはアバンの中で
脳内発火した理由
被害者は脳内に能力増強チップを埋めていて、それが発火した。では、発火した直接的な原因は何か?が、最初に示された謎。
原因は『共振』
まず『共振』とは何かが分かり易く説明される
©Nippon Television Network Corporation
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それを今回の事件に当てはめた場合の説明がされる
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よくある科学ミステリなら
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カール・カーン
ラスボス?
如何にもラスボス的なカール・カーン
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存在感と雰囲気の有る役者さんです。相関図とか見ると、他のドラマに比べてネームドの登場人物は少ないですが、厳選された役者さんが配役されている印象です。
人体冷凍保存
カール・カーンの著書の題名は「死を乗り越える9つの方法」。帯には3つの言葉が。
- ナノマシンによる老化現象の修復
- 機械と人間との融合
- 人体冷凍保存
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「人体冷凍保存」とカール・カーンの関係は
不老不死で対立!?
不老不死が人類の幸せにつながるとは思えないかな(by最上友紀子)
どうやったら不老不死が叶うのか、死を乗り越えることが出来るのか、そんな事ばかり考えてしまう(by小比類巻祐一)
『死んだ女より もっと哀れなのは 忘れられた女です』(byマリー・ローランサン)
奥さんの事、一生忘れないでしょ。それだけでいいじゃん。(by最上友紀子)
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最上との因縁
最上友紀子はカール・カーンから「ボディーハッカージャパン」の専任研究員として勧誘されていた
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3年前、貴女は超えてはならない一線を目の当たりにしたんですよね(byカール・カーン)
3年前、何が有ったのか?カール・カーンはそれに関わっているのか?
精神転送
カール・カーンの講演
精神転送(マインドアップロード)について、カール・カーンの一般人向けの講演と言う形をとって分かり易く視聴者に伝えています。
難解な科学設定を説明するのに、無知な人を対象にして説明するシーンを入れる手法は「とある科学の超電磁砲」でもとられていますが、これはカール・カーンのカリスマ性を印象付けながら一石二鳥の効果があります
講演するカール・カーン
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天国はコンピュータの中に作る事が出来る。なぜなら、人間の脳はコンピュータ同様電気信号で命令を出す。なので脳内の電気信号のやり取りの仕組みを、そのまま電子回路で再現できるはず。
実現方法はさらり
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これに限らず、テンポ良く進行し、1時間でおさまる為にいくつか工夫がされていました。
「three Arrows」=三ツ矢か?
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何らかの形で死者の意識体を電脳空間に作っても、永遠にインターネット空間にあり続けるわけではない。インターネットにアップロードされたほとんどのデータは、そのプラットフォームの所有物になっており、運営が潰れれば、そのコンテンツにはやがてアクセスできなくなる。
次回は、いよいよ小比類巻の最大興味ポイント、死者が蘇る話?!