オペレーター
テレビアニメ「憂国のモリアーティ」の第20話「ロンドンの騎士 第二幕」のレビュー&考察です。平等な社会を実現する為、危険を顧みず、改正選挙法成立に尽力するホワイトリー議員。彼を悪に堕落させようと策を巡らせるミルヴァートン。果たして高潔なる正義の騎士の運命や如何にー
風雅
今回は、駆け引きや心理描写など、見どころ満載でした。
もくじ
ロンドンの騎士 第二幕
ストーリーライン
ひとみん
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あらすじ ネタバレ →
- STEP01部の悪い取引パターソン主任警部が、爆破犯殺害の嫌疑がある警察官が、他殺体で発見された事をホワイトリー議員に伝えた。 パターソン主任警部は、身辺警護を厳重にするように忠告をするが、モリアーティから貴族院の不正の証拠を授けられたホワイトリー議員は、貴族院と取引をすることにする。取引の場に貴族院の代表として現れたのは、代理人のミルヴァートンだった。ホワイトリー議員は、家族や仲間に危害を加えない事、改正選挙法を否決しないことを要求する。それが守られなければ、貴族院の不正の証拠を公表すると条件を出す。
- STEP02堕ちた正義の騎士ミルヴァートンはまず護衛のスターリッジ警部の家族を拉致。人質にしてスターリッジ警部にホワイトリー議員の秘書・家政婦・弟を殺害させる。そして、その事をホワイトリー議員に告白するように脅迫。告白を受けたホワイトリー議員は私憤に我を忘れて、スターリッジ警部を殺害する
- STEP03モリアーティプラン実行ホワイトリー議員から証拠の返却と事の顛末を聴いたモリアーティは、平等化への流れを残すために一計を案じる。それはホワイトリー議員を救世主のまま葬り、永遠の英雄にする事だった
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ミルヴァートンの目論見
オペレーター
ではミルヴァートンの目論見をおさらいしましょう
ホワイトリー議員を社会的に抹殺して、証拠も無力化させる方法
1.スターリッジ警部にホワイトリー議員の家族を殺害させる
2.スターリッジ警部に犯行を告白させる
3.ホワイトリー議員がスターリッジ警部を殺害するように仕向ける
1と2は、スターリッジ警部の家族を人質にした上で、脅迫して犯行を強要する
ドロシー
これで貴族院からの要望と自分の欲望を満足させようとしたのね
円城寺
それも一石二鳥ですよね
ミルヴァートンの一石二鳥
貴族院(クライアント)の要求を満足させる
正義の人を悪に堕とすという自分の欲求を満足させる
ダークサイドに堕ちた正義の騎士
トゥーフェイス
オペレーター
一旦は、復讐を思い止まったホワイトリー議員ですが、悪魔の誘惑に抗する事が出来ず、その手で復讐を果たします
ドロシー
前回のレビューで元ネタは「ダークナイト」って記したけど、顔が半分血塗れで、本当にトゥーフェイス(ハービー)みたいだったわ。左右逆だけど
風雅
迫真の演出でしたね。心理描写を巧く映像化していると思います
円城寺
ドキドキしました
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レッドドラゴン
オペレーター
悪魔の象徴として再び、ウィリアム・ブレイクの「大いなる赤き竜と日をまとう女」が使用されました
風雅
この絵画、作者がウィリアムだから、ウィリアム・ジェームズ・モリアーティ専用かと思ったのですが、違いましたね
ドロシー
因みに「羊たちの沈黙」で有名な「ハンニバル・レクター」シリーズでもこの絵画がテーマに使われてるわよ
必要悪vs純粋悪
モリアーティ陣営の備え
オペレーター
モリアーティ陣営は不測の事態に備え、フレッドが屋敷の警戒をして、ボンドがホワイトリー議員の身辺を警護していました
ドロシー
隠密任務だとその二人よね
ひとみん
モランだと目立っちゃうから
裏をかくミルヴァートン
オペレーター
しかし、前述のようにミルヴァートンは内部の人間を刺客に仕立てて、外から邪魔されないように足止めする作戦で裏をかきました
ひとみん
悪党抜かりなし
円城寺
ミルヴァートンは、モリアーティが介入してくるのを予測していたのですね
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モリアーティプランに支障なし
モリアーティの善後策
オペレーター
ではこの状況でのモリアーティ側の善後策を確認しましょう
モリアーティの目的
平等への道を潰えさせない
ドロシー
その目的の為に、ホワイトリー議員を”救世主”のままにする必要があった。だから、ホワイトリー議員の罪を被ったのね
【モリアーティの収拾策】
ホワイトリー議員に、平等社会実現の為、大義に殉じた”救世主”の役割を果たさせる。その為に、ホワイトリー議員の罪をモリアーティが被る
共通の敵になる
オペレーター
元々、貴族と庶民の両方の共通の敵になって、両者を団結させるのがモリアーティプランなので、一応プラン通りでしょうか
ドロシー
厳しい言い方だけど、ホワイトリー議員も公の目的よりも私憤を優先させたので、「痛みを伴ってでも前に進める人間」では無かったという事よね
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IFを考察する
オペレーター
登場人物たちにとって、別の選択肢は無かったか、IFを考えてみたいと思います
スターリッジ警部のケース
オペレーター
まずはスターリッジ警部です。彼が脅迫に屈しなかった場合、ミルヴァートンの計画はとん挫したでしょうか?
ドロシー
始末されて、誰か別の人間が狙われたんじゃないのかな
風雅
恐らくそうでしょうね。加えて、本人も家族も始末された事が、次のターゲットに対する脅しに活用されたでしょうね
円城寺
それでは、スターリッジ警部が脅しに屈しなかったとしても大差なかった、という事ですね
ホワイトリー議員のケース
オペレーター
ホワイトリー議員が警備の増強をしていた場合はどうでしょうか?
風雅
これは評価が微妙ですね。通常の組織では、不正を防ぐために、リスク対策として牽制役を入れる手法を取ることもあります。不正をしないように複数で行動させるという事を徹底出来ていたら効果はあったかもしれません。
ドロシー
牽制役として、ちゃんと配置できていれば、それなりの効果があったということよね。殺害された警官のようにロビンソンやスターリッジが弱味を握られる可能性に気づいていたなら、効果があった可能性があるわね
今後の展開予想
オペレーター
モリアーティプランに影響が無かったとは言え、モリアーティ陣営は改めてミルヴァートンの危険性を認識する事になりました。今後の展開を予想しましょう
円城寺
ミルヴァートンの側も、モリアーティに邪魔されたわけだから、双方が攻撃を仕掛けてきますよね
ドロシー
いよいよ全面戦争って感じよね