オペレーター
アニプレックのオリジナルアニメ「Vivy -Fluorite Eye’s Song-」の全話振り返り&「特別総集編」の感想レビューです。
ドロシー
本編が素晴らしいと総集編も素晴らしいのね。改めてクールに一つ有るか無いかレベルの傑作だと感じた
もくじ
この作品の見どころ
圧巻のアクションシーン
オペレーター
見どころ満載の作品ですが、まずは圧巻のアクションシーンは語らずにいられません
空中戦
円城寺
「特別総集編」でも映像がありましたが、特に6話、9話は素晴らしいですね
メタルフロートの戦い
風雅
作画、カメラワークは素晴らしく、迫力と躍動感・スピード感がありました。さすが、「進撃の巨人」の立体機動で見せた「作画兵団」ぶりは健在というより、より進化している感があります
マツモトvsアントニオ
「進撃の巨人」で魅せた「作画兵団」。さらに磨きをかけた圧巻のアクションシーン
アクロバティック
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豹変するキャラ、比倫を絶する怪演
ひとみん
8話のラストシーン、オフィーリアの豹変には度肝を抜かれた
オドオドしたオフィーリア
豹変
風雅
あれは良い意味で唖然としましたね。本来は小山力也単独ののセリフだった部分も日高里菜が声を乗せて、卓越したシーンになりました
第8話のラストで、日高さんと小山さんの声が混じり合う「私はアントニオだ」というせりふもインパクトが大きく、SNSでは「鳥肌が立った」「神回」と絶賛する声も見られた。実は「『私はアントニオだ』は、力也さんのせりふだったのですが、気持ちの流れのまま、私が言ってしまったんです」というから驚きだ。
出典:https://mantan-web.jp/article/20210610dog00m200023000c.html「日高里菜:アニメ「Vivy」怪演の裏側 アフレコの熱量が刺激に」より引用
盛り上げる劇伴
円城寺
「特別総集編」を観ていて、改めて感じるのが、劇伴が盛り上げる演出に効果的だった、という事ですね
ドロシー
歌詞の一つ一つにキャラの想いが込められているようで、芸が細かいわ
王道の魅力に溢れた作品
風雅
変化球に頼らず王道のストレート勝負の作品でした。人間が感動するポイントって、大きく変化するわけではないので、エモーシャナルな作品を創ろうとすれば、王道だろうと思います
円城寺
ラスト全てが1話に繋がっていく演出・ストーリーラインは、一貫していて胸アツでした
ひとみん
”似ている”って批判は、それぞれの要素を昇華しきれず、人気作品の切り貼りになってしまっている作品に向けるべきよね
円城寺
このブログでも1・2話のレビューで何々に似ている、という表現をしましたが、それ自体が瑕疵になる訳ではないですね

【考察・感想・分析】アニメ『Vivy -Fluorite Eye's Song-』 1話・2話レビュー アニプレックのオリジナルアニメ「Vivy -Fluorite Eye's Song-」の第1話「My Code-歌でみんなを幸せにするために-」及び、第2話「Quarter Note-百年の旅の始まり-」の感想レビューです。何となく世界観設定が「ターミネーター」や「デトロイト ビカム ヒューマン」みたいであったり、これから起こる事が事前に分かるところがリゼロ(=シリーズ構成・脚本の長月達平が原作)に通じるものがありますが、世界観の表現、演出が非常に巧みで惹き付けられる作品です。アニメーションのクオリティも非常に高く、これから期待大です!...
世界観が「ターミネーター」「デトロイト ビカム ヒューマン」に似ている、設定が「リゼロ」に似ている、といってもそれ自体が瑕疵になる訳ではない。
ドロシーそんな事を言い出せば、殆どの作品がアウトだもんね
風雅
王道であれば、既存作品と類似性が出るのは避けられませんからね。例えば、鬼滅の刃でも人によれば「終わりのセラフ」に似ているって言う人もいるくらいですから。
全ての要素を昇華して、シームレスに一つの王道作品を形作る
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『悲劇』の扱い方
驚かされた霧島モモカの即退場
オペレーター
この作品では、各エピソードに悲劇的な要素が組み込まれていました
ドロシー
初っ端の霧島モモカの即退場には驚かされた

円城寺
ディーヴァ(=ヴィヴィ)の唯一のファンで、彼女を”ヴィヴィ”と名付けた、その人ですからね

風雅
百年の旅が過酷であることを印象付ける素晴らしい引きでした
円城寺
そして、これが最終回の歌のシーンで、ナビが作り上げた電影の霧島モモカが唯一の観客として、拍手を贈るシーンに繋がるのですね。
ひとみん
7話でディーヴァが、「ご清聴のあと、心のこもった拍手を」って言っててそれとも重なった

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第零法則の非情さにフリーズする
オペレーター
「特別総集編」では、ディーヴァ(=ヴィヴィ)がフリーズした理由を”コンフリクト”とマツモトが説明しました

ドロシー
メタルフロートが暴走した理由と一緒よね。”みんな(=人類)”を救う為に、目の前の一人を犠牲にする。じゃあ、目の前の一人は”みんな”に入らないの?っていう矛盾に耐えられなくなったのね。ロボット工学三原則に追加された第零法則ね。

円城寺
そうですね。ちなみに一部に誤解している人がいるようですが、メタルフロートに挿入した冴木博士のプログラムに問題があって、メタルフロートが暴走したわけではないですからね、これも”コンフリクト”ですからね。マツモトの名誉の為に付け加えます
”みんな(=人類)”の為に、目の前にいる人を切り捨てねばならない矛盾
冴木博士のプログラムに問題があって、マツモトがそれを見逃したわけではないので念のため
消去されるディーヴァの人格
オペレーター
9話ラストでは、ディーヴァの人格が消去されました
消えゆくディーヴァ
円城寺
この時のディーヴァとマツモト、ディーヴァとヴィヴィのやり取りも胸アツでした
ディーヴァとマツモト
ドロシー
マツモトには、「この娘(=ヴィヴィ)の事、よろしくね」と言って、ヴィヴィには「貴方にすべて託すわ。仲良くやんなさい」って遺言するのよね
ディーヴァとヴィヴィ
ひとみん
ヴィヴィとマツモトで”ニコイチ”って本当にそうだなって思った
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秀逸なAIの人間的成長の描写
AIの心をよく表している
風雅
AIの描写も良く出来ていました。11話のレビューでもとり上げましたが、AI研究で重要なのは、「心の研究」なのですが、ここの表現が的確でした

【考察・感想・分析】アニメ『Vivy -Fluorite Eye's Song-』 11話レビュー AI分野の心の研究と阿頼耶識アニプレックのオリジナルアニメ「Vivy -Fluorite Eye’s Song-」の第11話「World's End Modulation -西暦2161年4月11日-」の感想レビューです。ディーヴァ(=ヴィヴィ)の百年の努力も虚しく、始まった戦争。シンギュラリティ計画の失敗を告げるマツモト。AIと人間の戦争が始まった原因は何なのか。戦争を止めることは出来るのか?ディーヴァ(=ヴィヴィ)とマツモトの最期のミッションが始まります。...
オペレーター元々、AI研究と仏教の関連性は強く、特に”心”の分野では、人工知能の父と呼ばれるマービン・ミンスキー教授が、『人工知能をやろうとすれば、当然ながら人間の知能、それから心の仕組み、働き方が標的になり、とくに心の研究には仏典が比類なきテキストになる』と述べています円城寺つまりAIの分野において、心の研究には仏教が欠かせないという事ですね
ドロシー
的確過ぎて「まるで人間だ」みたいな批判もあったようだけど、人より先に進みすぎると色々言われるものよね
円城寺
「半歩先ぐらいがいい」ってやつですか
心=記憶=蔵
風雅
心を込めるが”記憶”、つまり経験と言う帰結も納得がいくものですね
- 阿頼耶識:上記の識からくる経験・善業・悪業を輪廻を超えて「蔵」のように蓄積し続け、やがて蓄積された”種子”を用いて上記の識に働きかけ、対象世界の万物の現象を発生させる識。
出所:ピクシブ百科事典阿頼耶識https://dic.pixiv.net/a/%E9%98%BF%E9%A0%BC%E8%80%B6%E8%AD%98
円城寺なるほど「蔵」ですか。アーカイブという命名とイメージが一致しますね
風雅
こういう階層構造っていうのは、AIの一つの特長ですね
ドロシー
AIにはディープ(深層)って単語が良く出てくるもんね
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最終回Cパートに込められたモノ
いつまでも観ていたいヴィヴィとマツモトのコンビ
オペレーター
最終回、Cパートは観ている側、オーディエンスに解釈を委ねる内容となっています
希望の有るCパート
円城寺
人によっては、仮想空間と言う見方もあるようですが
風雅
ヴィヴィは記憶を喪っていて、マツモトは記憶があるっていう感じでしたね
ドロシー
でも、ヴィヴィは、歌で幸せにするという使命に違和感を示さなかったし、すぐに自然な笑顔になったし、自我は残っているって解釈したいわ
円城寺
そうですね。「ずっとヴィヴィとマツモトのコンビが続いて欲しい」という、オーディエンスの願いに応えたシーンだと解釈したいですね
ヴィヴィとマツモトは『ニコイチ』。このコンビが続くという希望の有るCパートと解釈
年を代表するレベルの作品
円城寺
まとめると、年を代表するような傑作でしたね。このブログでも1話から13話までレビューしているので、よろしかったらご覧ください

【考察・感想・分析】アニメ『Vivy -Fluorite Eye's Song-』 13話レビュー 次週は特別総集編アニプレックのオリジナルアニメ「Vivy -Fluorite Eye’s Song-」の第13話「Fluorite Eye's Song」の感想レビューです。松本博士の命と引き換えにタイムリープしたディーヴァ(=ヴィヴィ)。彼女は、断腸の思いで、松本博士を見捨て、アーカイブの暴走を止めるべく、トァクに協力を要請します。ディーヴァ(=ヴィヴィ)とマツモトは、夫々の使命を果たすため、別行動に入ります。マツモトはアラヤシキへ。ディーヴァ(=ヴィヴィ)はニーアランドのメインステージへ。果たして、ディーヴァ(=ヴィヴィ)とマツモトは、それぞれの使命を果たすことが出来るのか―。...