円城寺
テレビアニメ「憂国のモリアーティ」の第9話「シャーロック・ホームズの研究 第二幕」のレビュー&考察です。前回の事件発生編に続けて、今回はドレッパー伯爵事件の解決編となります。シャーロック・ホームズがどのように事件の真相、犯人に近づくのか、或いは近づけないのか、というところが見所になります
2方向から真相に迫るシャーロック・ホームズ
拾得した指輪で罠を張る
【あらすじ①】
ドレッパー伯爵殺しの濡れ衣を着せられたシャーロック・ホームズは現場検証から、二つの手がかりを得る。自由の身になって真犯人に迫りたい、ホームズはロンドン警視庁・犯罪捜査部(CID)のレストレード警部に自身を逃がすように指示する。レストレードの手引きで逃走したホームズはワトソンと合流。殺害現場で拾得した指輪をエサに新聞広告で真犯人をおびき寄せようとする。
ホープの懇願を知った、ウィリアムは、新聞広告を罠と承知した上で、フレッドをワトソンの元に行かせる。
ホームズは、並行して、ベーカー街に詳しい、ベーカーストリートイレギュラーズ(ホームレスの子供たち)に何かを指示する。
スポンサーリンク
罠と知って挑むモリアーティ
円城寺
事件現場で手に入れたものは指輪でした。結婚指輪で女性の名前(ルーシー)が刻まれてました。ワトソンの見立てでは、意匠から貴族社会のものではない、という事で、伯爵家の物でなく、犯人の物だと推察しています
ドロシー
その指輪を使って、真犯人をおびき寄せる罠を張るのよね。新聞広告に「指輪を拾得した」って出して。モリアーティ一味も当然罠だと見抜いている
風雅
でもウィリアムは、罠だと解っててもフレッドに取りに行かせる判断をしますよね。それも態度は余裕綽々
ベーカー・ストリート・イレギュラーズ登場
ベーカー・ストリート・イレギュラーズ
宿なしの子供たちで組成されている「ベーカー街の何でも屋」。ベーカー街については家同然に詳しく、警察より当てになるらしい。リーダーはウィギンズ
円城寺
指輪で罠を張る一方で、もう一つホームズは動きます。”ベーカー・ストリート・イレギュラーズ”に何か仕事を依頼します。さあ、なんでしょうか?
フレッド無双。忍者ですか!?
指輪の攻防
【あらすじ②】
指輪を受け取りに来たのは小柄な老婆だった。娘の代理で来たという。大柄な男を想定していたワトソンは虚をつかれる。老婆の後をつけたホームズだが、老婆はフレッドが扮装したもので、格闘のすえ逃げられる。指輪を奪われたホームズだが余裕綽々。実行犯は既に解っている、ワトソンに店で待つように言う。ワトソンが待っていると、辻馬車に乗ったホームズが迎えに来る。そして、ホームズはワトソンに推理を披露して真犯人をズバリ言い当てる。
スポンサーリンク
老婆に変装したフレッド
円城寺
ワトソンはホームズの見立てで、「犯人は大柄」と聞いていたので、大柄な男を想定していましたが、受け取りに来たのは小柄な老婆でした
ドロシー
この辺りの”見せ方”がちょっと勿体ないわね。事前にモリアーティ一味の会話で、受け取りに行くのが、フレッドだと種明かしをしてしまっているから
風雅
そうですね。それが無かったら”おおっ”て驚くとこなんですけどね
円城寺
ホームズが老婆に扮したフレッドの後を付けたのですが、フレッドが無双でまんまと逃げられます
意外な手段で犯人に到達したホームズ
円城寺
ホームズが真犯人に辿り着いたのは、以下の情報からでした
ドロシー
一つ目は割と安易だけど、二つ目は流石の観察力&洞察力よね。そんな事から良く分かったわね
スポンサーリンク
謎を求める男
真犯人が持ち掛けた取引
【あらすじ③】
真犯人はホームズに取引を持ち掛ける。自分を射殺してくれたら、事件の黒幕についての情報を提供するという取引だった。この取引は、ホームズが”適格者”かどうかをモリアーティが確認する為の取引だった。ホームズが目的の為に手段を択ばない人間かどうかを―。
8話9話通して
円城寺
8話のAパートは、ハドソンさんとホームズのコメディタッチのやり取りが楽しいパートでした。
風雅
レストレイド警部が登場してからのBパートは、ミステリのパートで手際よく事件のあらましが説明されます。ここで、ホームズが状況から実行犯と黒幕が夫々いるという推理をするわけですね
ドロシー
中々、鮮やかな推理よね。その後、9話で、指輪争奪のホームズとフレッドのアクションシーンがあって、ホームズが二つの情報から犯人を割り出して、最後の緊迫感のある取引へという流れで、テンポがあって楽しめたわ
コメディ:ハドソンさんが魅力的
↓
ミステリ:ホームズの鮮やかな推理
↓
アクション:軽業師のようなフレッドとのアクション
↓
サスペンス:緊迫感のある駆け引き
円城寺
色んな要素を魅せてくれる見ごたえのあるエピソードでしたね